“サボりマニュアル”に見る、ダメな会社あるある(第3回)

「会議」は役に立たないどころか、むしろ危険である

2017.08.08 Tue連載バックナンバー

 マニュアルには、「こんな場合にはこうする」という、経験などにもとづいて編み出された方法が記されています。しかし反対に、「こんな場合にはこうするとダメになる」というマニュアルも存在します。

 第二次世界大戦中に存在したアメリカの情報機関CIAの前身組織「OSS(戦略情報局)」では、敵の組織を内部から崩壊するための「スパイマニュアル(サボタージュ・マニュアル、サボりマニュアル)」を作成していました。

 このなかには「『会議』を悪用することで組織を低下させる方法」も記されています。組織に潜りこみ、「ダメ会議」を意図的に開くことで、徐々に組織の生産性を低下させ、組織を破滅に導くのです。

 今回は「ダメ会議」の弊害を洗い出し、「良い会議」はどんなものかについて考えます。

 

三人寄ったのに文殊の知恵にならないのはなぜ?

 日本では、とかく会議が頻繁に行われがちです。しかし「会議に出るのは面倒」「どうしても眠くなってしまう」「何を話せばよいかわからない」などの悩みがつきものです。一方で、「三人寄れば文殊の知恵だし、きっと何か役に立つはず」「みんなで決めるのが民主主義」だと思っている人もいるでしょう。

 しかし、いくらポジティブにとらえたところで、会議はそこまで役に立つものではないことの方が多いようです。先に紹介したCIAのサボりマニュアルには「ことあるごとに会議を開く」「会議は5人以下にはしない」とあります。つまり、「何でもかんでも大勢で決めようとすることは、組織の生産性の低下につながる」のです。

 1958年に行われた、アメリカの心理学者のマクスウェル・D. テイラーが行った実験では、パズルを解く課題や、あるできごとを思い出す課題を与えた場合、集団でいっしょに課題を解決させるよりも、まずは一人ひとりがそれぞれ知恵を絞り、その案をあとで集めるほうが生産性が高いことが示されました。

 このように、みんなで同時に問題を解決しようとすることは、必ずしも役に立つわけではないのです。

 

あの大事故を起こしたのもダメ会議だった

 みんなで課題を解決するはずのせっかくの時間が、「ダメ会議」に終わってしまうのはなぜでしょうか。その背景には、… 続きを読む

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景山 悟

景山 悟

経済ライター

起業、経営プロジェクト管理、技術経営などについて執筆活動、講義活動を展開中。

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