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大リーグのスカウトに学ぶ、若手の才能を見抜く方法

2016.08.28 Sun連載バックナンバー

 組織の力を拡大させていくには、新たな人材を獲得し、その人材を育成していく必要がある。「才能がある」と思って獲得した人材が、そのまま期待通りに活躍するケースもあるが、残念ながら期待はずれになることもよくある。

 才能のある選手の可能性を見抜き、育てて、チームの戦力とするのは、野球やサッカーといったスポーツ界でも同じことがいえる。それならば、スポーツ界では若手の才能を、どのように見抜いて育てるのだろうか?

 今回は、米大リーグ・アトランタ・ブレーブスでスカウトを務める大屋博行氏に、才能あふれる若手を見つけ出し、どのように育てていくか、という点について話を聞いた。大屋氏によれば、その判断のポイントには、ある“視点”が重要になるという。

 

現役大リーグスカウトが甲子園の特等席を求めて早朝から並ぶ理由

 まずは、大屋氏の経歴を紹介する。大屋氏は大阪府出身で、高校中退後に渡米。強豪であるアリゾナ州スコッツデール市立コロナド高校で投手としてプレーをした。同高校卒業後に帰国すると阪神タイガースの練習生となったがプロに昇格できず、その後は歯科技工士などの一般の職にも就いている。

 スカウトとしての人生がはじまったのは1998年からだ。コロナド高校時代の監督とのつながりで、当時できたばかりだった米大リーグ、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの国際スカウト駐日担当に就任。2000年からはアトランタ・ブレーブスに籍を移して人材発掘を担っている。

 プロ球団所属の選手のスカウトをメインとしている大屋氏だが、現在でも、以前に担当していた高校・大学などのアマチュア野球も継続してチェックしているという。

 なかでも必ず欠かさないのは、春の選抜高校野球、夏の全国高校野球選手権だ。大会期間中は、甲子園球場近くのホテルの予約をとり、日が昇る前から会場に並んでいる。近年は寝袋持参の甲子園ファンも増え競争が激化しているが、選手を少しでも近くで見るために、席取りには手間をかけなければならない。

 なぜ、プロ球団のスカウトがアマチュアの選手をわざわざ見に行くのか。その狙いについて大屋氏は以下のように答えた。… 続きを読む

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若林 朋子/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

若林 朋子/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

ライター

1971年生まれ。元北國・富山新聞記者。在職中はスポーツ全般、教育、研究、医療などの取材を担当。2012年に退社し、雑誌・書籍・ネット媒体などで執筆している。興味がある分野はフィギュアスケート、高校野球、介護、児童福祉、北陸の文化・方言など。富山市在住。

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