ストレスチェック制度をどう活用するか

年2千人が自殺…企業における「ストレス」を考える

2016.05.24 Tue連載バックナンバー

 2015年12月1日、労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」が施行された。これにより、50名以上の従業員がいる企業は、1年に一度以上のストレスチェックを実施することが義務付けられた。

 とはいえ、そのストレスチェックの結果を受けて、どのような対応を行うかは明確にされていない。また、企業がストレスチェックを行うことは、従業員にストレスチェックを受ける義務はない。

 なんとも中途半端ではあるが、せっかく実施が義務化されるのであれば、うまく活用法を見つけたいところ。今回は、ストレスチェックが企業に果たす意味を考えてみる。

 

職場が原因で年間2,200人が自殺している

 政府の統計によると、2014年度の自殺者は25,000人程度で、その約1割弱にあたる2,200人程度が、職場でのストレスが原因だとされている。

 もちろんこれは、「原因がはっきりと職場にある」と判断されたケースである。なので「もしかすると職場が原因かもしれないが、そうだとは断定できない」というケースはもっと多い可能性がある。目に見える怪我とは違い、メンタルの問題は表面化にしにくい。昨今はブラック企業という言葉も定着し、過剰勤務や高ストレス状態に置かれたまま働き、心身ともに疲弊し尽くすというケースも増えてきている。

 その危機を未然に防ぐための対策として、本制度で従業員が受けているストレスを可視化するストレスチェックが制度化されたというわけだ。

 ストレスチェックの内容は、厚生労働省が推薦する「職業性ストレス簡易調査票」の57項目にわたる設問に、4段階の解答で答えていく。たとえば「困ったとき、上司に気軽に相談できるか」「非常にたくさんの仕事をしなければならない」といったもの。「そうだ」「まあそうだ」「ややちがう」「ちがう」のように回答する。チェックそのものは簡単で、10分程度で終了する。

 

“高ストレス従業員狩り”に繋がる危険も

 義務付けられたストレスチェックだが、その効果には疑問がある。… 続きを読む

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里田 実彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

里田 実彦/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

フリーライター

取材件数累計5000件以上。求人から商品パンフレット、企業オフィシャルWEBサイトなどを制作。WEBマーケティングに関連するセミナー開催実績、SIerの採用広告、WEBサイトの実績も有り。

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