新入社員教育の準備はできていますか?

褒める?叱る?五輪メダリストコーチに学ぶ新人育成術

2016.03.03 Thu連載バックナンバー

 4月が近づいてきました。新しい年度を迎えると、新入社員を迎え入れることになります。上司には新人を育てる責任が生じることになります。しかし、最近、どのように育てていけばよいのか、悩む人も少なくありません。特に迷うのが、褒めて育てるのがよいのか、叱って育てるのがよいのかというところです。「打たれ弱い」とも言われるのが近年の若者ですし、叱ったら潰れてしまうのではないか、といって褒めていればいいのか、悩ましいところです。

 では、正解はどちらなのでしょうか。ヒントは、スポーツにおける選手の育成の成功例にあります。

 

成功している指導者は何を心がけているか

 スポーツの世界には、「名将」と言われる指導者がいます。そのように高い評価を受けているのは選手やチームを育て、結果を残しているからです。

 その一人が、競泳の平井伯昌(のりまさ)コーチです。2004年のアテネオリンピック、2008年の北京オリンピックで2大会連続金メダルを獲得した平泳ぎの北島康介選手、アテネオリンピック、北京オリンピックで銅メダルを獲得した背泳ぎの中村礼子選手ら、オリンピックや世界選手権のメダリストを何人も育ててきました。現在は日本代表ヘッドコーチも務めています。

 では、平井コーチは選手たちにどのように接して指導しているのでしょうか。すると、意外なことが分かります。

 中学生の頃から教えていた北島選手に対しては、大学生の頃から、「対話」と言ってよい方針で接しました。やみくもに指示を出すのではなく、北島選手の意志を尊重しつつ、どうしたいのかを確認しながら、指導していたのです。

 一方で、中村選手に対しては、異なる姿勢でいました。特にアテネ五輪後は、「頭ごなしにがんがん言いました」と振り返るほど、叱りながらの日々だったのです。

 対照的なやり方を見ると、一見、そこに共通する指導法はないかのように思えます。でも実は、一貫した方針があります。… 続きを読む

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松原 孝臣

松原 孝臣

フリーライター

スポーツをはじめ幅広く取材・執筆を行っている。スポーツでは五輪競技を中心に取材し夏季はアテネ、北京、ロンドン、冬季はソルトレイクシティ、トリノ、バンクーバー、ソチ大会を現地取材。著書に『高齢者は社会資源だ』『フライングガールズ-高梨沙羅と女子ジャンプの挑戦-』など。

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