変わり続ける会社組織にどう対応すべきか(第2回)

会社員が自営業者のように働く時代がやってきた

2015.11.24 Tue連載バックナンバー

 前回は派遣法に絡めて人材活用を会社の立場から述べましたが、今回は働く人の立場から述べます。もはや、終身雇用は期待できない時代に突入しています。それは自立した人でなければ、会社の中では生きづらくなったことを表します。

 前回は働き方が多様化している点についてもお話をしましたが、実はフリーランスやパラレルキャリアのような働き方は、自営業者のようなもので、力がなければ生活が成り立ちません。

 会社の中には自立して仕事をしている人と組織に寄りかかっている人がいます。両者の間では、成し遂げる業績にも大きな差がついています。これからは、会社に従属するのではなく、考え方・意識として、自営業者になったつもりで働くことが大切になってくるでしょう。

 

仕事はコンピュータで代用できてしまう?

 なぜ、会社員なのに“自営業者になったつもりで”働く必要があるのでしょうか。それは、昔と今では、会社を取り巻く環境が大きく変わったからです。

 IT革命は、これまでのビジネスや仕事のあり方を根底からゆさぶる、大きな影響を社会に及ぼしました。現在ではあらゆるモノをインターネットに接続する「IoT」という技術が脚光を浴びています。新たな天然資源ともいわれる情報データ、毎日生産されるデータの山、つまりビッグデータを活用した新たなビジネスモデルが、新しいプラットフォームでどんどん出現しています。

 人口知能(AI)やロボットの開発は進み、すでにコンピューター自身が、目・鼻・耳を持ち、状況を認識し、理解して判断材料を提供できる段階にまできています。3Dプリンターの開発も進み、製造業では試作品に応用され、建設業ではコンペに建築模型が使われ、医療業界では断層写真が取れるようになりました。仕事のやり方が大きく変わろうとしています。

 旧来の人海戦術による大量生産、大量販売のビジネスモデルは通用しなくなってきました。かつて専門分野とされてきた仕事も、これらに置き換わりつつあります。こうなると、ワーカー(定型的な作業を行う労働者)の概念さえ変わりそうです。

 工場、営業・販売、顧客サービスの現場において、ワーカーと呼ばれる人たちの仕事がますます減少することは間違いありません。なぜなら、そうしたワーカーの仕事はコンピューターで代用できてしまうからです。人手不足によりワーカーの正社員へ登用の動きがあったとしても、一時的なことだと思っていたほうが無難です。この地位に安住している限り、低賃金、やがては非正規社員として働かざるをえないことを覚悟することです。

 

自営業者のように働くとは、「関係」を大事にすること

 仕事がコンピューターへと代用されていく中、働く側の人間はどうやって組織の中で力を発揮していけば良いのでしょうか。その答えが、冒頭で挙げた「自営業者のように働く」ということです。

 「自営業者のように働く」とは、社内に於いてはなくてはならない人でありつつ、社外からは引っ張りだこの存在として自立していることを指します。別の言葉に置き換えると、… 続きを読む

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村田 寿

村田 寿

ライター

大学卒業後、国内系大手コンサルティング会社入社。主に組織開発、人材開発業務に携わり、大企業から中小企業まで数百社を担当する。その後、数社のコンサルティング会社、事業会社にて同様の業務に携わる。今年、60歳の還暦を迎えて職を辞し、山口に帰郷し執筆を開始する。

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