離職率は「働きがい」で下げる!(第2回)

離職率が高い会社を変えた「小さな目標」とは

2015.10.27 Tue連載バックナンバー

 前回は、会社の離職率を下げるためには、社員にインセンティブを与えることではなく、「目的」と「働きがい」を与えることが重要なのだと解説をしました。

 今回は、実際に離職率を下げた会社の事例を紹介しながら、その会社が取り組んだ、お客様と仲間を喜ばせるための「小さな行動」と、そのための「目標」について、解説していきます。

 

「良い仕事」を目指すことが「働きがい」を生む

 私がコンサルティングをしている企業で、ある機械の設置やメンテナンスを行っている、130名ほど社員をかかえる会社があります。

 この会社は現場作業が多く、仕事がきついこともあり、離職率も高い会社だったのですが、今では離職率を格段に下げ、「仕事が楽しいので、早く朝が来ないかなと思う」と言う若い人や、工具を家に持って帰って磨いている工務担当の人までいます。また、現場で働く一部の人では、朝、日経新聞の読み合わせを行う人までいるようです。現場で日経新聞の話題が必要になることはすぐにはないでしょうが、各人が将来を見据えて勉強を続けているのです。

 この会社は働く人の意欲がとても高く、もちろんお客様からの評判も抜群で、2年に一度、全員を海外研修に連れていけるほどの好業績を記録しています。

 この会社が徹底して行っているのが、「目的」と「目標」を区別し、「良い仕事」を徹底するとともに、それを具体化するための「お客様第一主義実践計画表」を活用して「働きがい」を高めていくことです。

 

お客様と仲間に喜んでもらうための「小さな目標」

 この「お客様第一主義実践計画表」とは、月初めに「良い仕事」(前回参照、お客様が喜ぶこと、働く周りの仲間が喜ぶこと、そのための工夫)をするため、自分はどういった行動をとるつもりなのか、上司と相談した上で具体的な目標を掲げ、実行していくというものです。

 たとえば、… 続きを読む

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小宮 一慶

小宮 一慶

経営コンサルタント

小宮コンサルタンツ代表。京都大学法学部を卒業後、アメリカ・ダートマス大学タック経営大学院留学。東京銀行、岡本アソシエイツ、セントケアを経て独立。1996年に小宮コンサルタンツを設立し、企業・業種を問わず幅広いコンサルティング業務、年100回以上の講演を行う。著書は100冊以上。近著としては『「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書』(2015/PHP研究所)、『ビジネスマンのための「発想力」養成講座』(2015/ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『できる大人の伝え方の極意』(2015/KADOKAWA・中経出版)など。

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