今すぐできる組織の改善(第45回)

マイナス思考の部下の考え方は「習慣」で変わる

2017.11.24 Fri連載バックナンバー

 「マイナス思考」は、おそらく多くのビジネスパーソンが心の奥底に抱えているはずです。しかしそれは、「失敗を恐れすぎて行動しない」「毎日のストレスで疲労困憊している」といったネガティブな作用を生み出します。失敗を先取りして恐怖を大きくしていたり、自分に自信がないため、上司の指示がないと動けなかったり、自分でうまく出来事の整理ができないことが、ストレスを溜め込む要因となるのです。

 ではどうすれば、彼らを管理・監督する立場から、マイナス思考を持つ部下の考え方を変えられるのでしょうか。

 

「ポジティブの押し売り」は逆効果

 マイナス思考の部下を前にすると、上司としては「とにかく褒める」か、「もっと楽観的に考えようよ!」と言ってしまいがちですが、声をかけられる部下からすれば、「ポジティブの押し売り……」と、興ざめしてしまう場合もあります。ここでは、やたらと励ますのではなく、部下が自らマイナス思考に陥らない思考習慣を身に付けられるよう、意識の方向づけに関わっていくことが有効です。

 出来事と感情、そして思考との間には、以下の図のような関係があります。

 私たちは、目の前の出来事にすぐさま反応するため、その反応が私たちの「考え」を通した上でアウトプットされたものだと思うことはありません。しかし、感情とその反応の裏側には、私たちの「思考」があります。刺激を受け、それが思考に処理され、ポジティブ、もしくはネガティブな反応として現れるのです。

 この思考はほぼ無意識的なプログラムで作動しているため、本人だけでこれに気付き、抜け出すことが難しいもの。そこで、客観的な立場で指摘できる他者の存在がとても有効です。

 大切なことは、日々のコミュニケーションによって思考を修正していくこと。上司と部下は毎日のように会話することで、良くも悪くも、お互いの間で思考習慣に大きな影響をすでに与えているでしょう。そこで「ネガティブなプログラム」から抜け出すために重要になってくるのが、部下と毎日接している上司の存在なのです。

 ビジネスの現場で辛い局面に遭遇したとき、大きなハードルを感じたとき、上司が出来事をどのように捉えて、どのように考えて行動するのか知っておくことは、部下も自らの思考習慣を変えていく上でとても大きな要素になります。

 今回は、上司とのコミュニケーションのなかで部下が身につけられる、「マイナス思考から抜け出す」、メンタルコントロールに役立つ思考習慣を2つ、紹介します。

 

コントロール不可のものは諦める、白か黒かの思考から抜け出す… 続きを読む

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古川 武士

古川 武士

習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

関西大学を卒業後、日立製作所などを経て06年に独立。約2万人のビジネスパーソンの育成と、約500人の個人コンサルティングの経験を元に、習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人向けの習慣化支援、企業への行動定着支援を行っている。著書に『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』(2015/大和書房)、『力の抜きどころ 劇的に成果が上がる、2割に集中する習慣』(2014/ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか多数。

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