今すぐできる組織の改善(第44回)

部下が自ら「真の力」を身につける習慣とは?

2017.11.13 Mon連載バックナンバー

 「部下の能力が○年前と比べて伸びている気がしない」と嘆くビジネスリーダーも多いかもしれません。部下が自らモチベーションを“自家発電”し、少ない時間と力で大きな仕事を果たしてくれるようになれば、リーダーの立場もラクになるものですが、現実はそううまくいくことはありません。

 部下自身が“真の力”を身につけるためには、ある習慣の力が必要になります。

 

「そもそもウチの部下は成長意欲が無いから……」は、本当か?

 仕事柄、「部下が育たない」という管理職の人の悩みを聞くことが多いのですが、その理由として、「そもそもうちの部下は成長意欲がないから」、「意識レベルが低いから」と、部下自身のマインドの問題を挙げるケースがよくあります。

 しかし、それは間違いです。たしかに個別に見れば、成長しない要因はマインドや意識の低さに見えるかもしれませんが、部下を育てるのが上手い人は、そうした意識や資質を問題視しません。

 部下の育成が上手な人は、「行動」にフォーカスしています。マインドは簡単に変えられませんが、行動はすぐに変えられます。部下の行動変容にフォーカスすることで、変化が起きるのです。

 経営改革のために、「挨拶運動をする」、「全社で掃除を始める」という取り組みを行う企業があります。たとえば、カルロス・ゴーン氏が経営危機の日産の改革で初めにやったことは「挨拶運動」でした。楽天では、毎週全社朝礼のあと、全社員で清掃を行います。

 たかが挨拶や掃除で経営が変わるのかと、思うかもしれませんが、この小さな行動が、社員の意識改革に向けた原点なのです。施策のゴールは、チーム意識、目的意識、当事者意識を目覚めさせることだとしても、その入り口は小さな行動変容です。行動にフォーカスすることこそ、会社やチーム、部下を変えるための第一歩であり、最も有効な方法なのです。

 

部下が真の力を身につける70:20:10の法則

 部下を育てる際に1つ押さえておかなければいけない成長の法則があります。それが「70:20:10の法則」です。

 米国のリーダーシップ研究の調査機関であるロミンガー社が、経営幹部としてリーダーシップをうまく発揮できるようになった人たちに「どのような出来事が仕事の役に立ったか」についてアンケートを取ったところ、次のような結果が出たそうです。

 仕事の役に立ったことのうち、10%は… 続きを読む

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連載記事

部下が自ら「真の力」を身につける習慣とは?
古川 武士

古川 武士

習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

関西大学を卒業後、日立製作所などを経て06年に独立。約2万人のビジネスパーソンの育成と、約500人の個人コンサルティングの経験を元に、習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人向けの習慣化支援、企業への行動定着支援を行っている。著書に『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』(2015/大和書房)、『力の抜きどころ 劇的に成果が上がる、2割に集中する習慣』(2014/ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか多数。

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