今すぐできる組織の改善(第36回)

小さなクセを直し、良いクセを身につける習慣

2017.06.07 Wed連載バックナンバー

 「やめられないクセ」、もしくは「ついやってしまうクセ」はありますか? 「無くて七癖」という言葉があるように、誰でも少なからずクセを持っているもの。大きな習慣と比べて、小さな習慣であるクセは自分自身で意識するのがとても難しいものです。今回は、悪いクセをやめて、良いクセを身につけたいときに役に立つ、クセを意識するための習慣を提案します。

 

クセは、人の「無意識」によって引き起こされる

 たとえば、貧乏揺すりをしてしまう、爪を噛む、えー、あーと漏らしてしまう、テレビを見すぎる、他人の悪口を言う、音を出して咀嚼してしまうなど、やめたいのにやめられない悪い「クセ」を持っている人は、たくさんいるのではないでしょうか。

 一方で、健康や仕事のために「良いクセ」を身に付けたい人もいるでしょう。姿勢を良くする、毎晩寝る前にストレッチをやる、よく噛んで食べる、電気をこまめに消す、帰ったら手洗いうがいをする……。

 私たちの習慣には、「大きい習慣」と「小さい習慣」があります。「大きい習慣」とは、生活の中で意識して定期的に行っている、一般的に用いられているいわゆる「習慣」のことで、資格勉強、ダイエット、早起き、貯金や運動、マイナス思考をしない、長時間残業をしがち、といったものがこれに当たります。

 一方「小さい習慣」とは、意識せずとも行ってしまう、「クセ」に近いものです。爪を噛む、丁寧に歯を磨く、良く噛んで食べるなど、クセにも良いものから悪いものまで様々な種類があります。

 これまでに当連載で紹介した習慣化のノウハウは、主に「大きい習慣」に関わるものです。一方、普段は意識せず行なってしまっている小さな習慣は、大きい習慣より意識づけするのがとても難しいものです。小さい習慣、つまりクセは、自動的に繰り返す行動や話し方、考え方の習慣です。手足や体の動かし方、姿勢、食べ方、話し方などは、特に強く意識せずにやっていても生活の中で身に付けた習慣のひとつなのです。

 

普段は意識していないからこそ、「クセづけ」は難しい

 クセとは「無くて七癖」というように、無数に身に付いているものです。しかし、これらを変える、または新しくクセをつけるのは、非常に手間のかかる、難しい取り組みです。

 私たちが物事を意識し、考えるときに使うエネルギーを「認知資源」と呼びます。認知資源は、一人ひとりある程度の総和が決まっていて、私たちは意識する対象それぞれに適切な量のエネルギーを割り振って、物事を認識しています。

 クセ付けが難しい最大の理由は、… 続きを読む

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古川 武士

古川 武士

習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

関西大学を卒業後、日立製作所などを経て06年に独立。約2万人のビジネスパーソンの育成と、約500人の個人コンサルティングの経験を元に、習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人向けの習慣化支援、企業への行動定着支援を行っている。著書に『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』(2015/大和書房)、『力の抜きどころ 劇的に成果が上がる、2割に集中する習慣』(2014/ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか多数。

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