今すぐできる組織の改善(第21回)

偉業を成し遂げる「10年思考」と「10倍思考」の習慣

2016.10.28 Fri連載バックナンバー

 私はコンサルタントの立場から、多くの経営者やビジネスパーソンの個人コンサルティングを行なっていますが、一時期ベンチャー起業家にターゲットを絞り、100人の個人コンサルティングを行なったことがありました。

 そのなかで、「爆発的に成果を出す人」の2つの特徴を発見しました。それが、「10年思考」と「10倍思考」です。

 

「10年思考」で、長期的な視点に立って考える

 10年思考とは、1つのことを成し遂げるために必要なことを長期的に考え、粘り強くやり続けるための思考です。人間どうしても目先の利益にこだわりがちですが、成果を出す人は長期的な視点を持って投資し、粘り強く継続する努力をしています。

 「桃栗三年、柿八年」という言葉があります。農業で言えば、しっかり土を耕し、種を撒き、肥料をあげて丁寧に育ててようやく収穫を迎えます。春夏秋冬の巡りがあって、その時期にあった方策を取ります。だから1年、2年で結果がでないことに嘆くのではなく、忍耐強く、コツコツと努力を積み上げていくのです。

 たとえば徳川家康といえば、不遇の幼少期から天下統一を果たし、61歳にしてやっと征夷大将軍に昇りつめた戦国武将です。「人生五十年」といわれる時代において、関ヶ原の対戦までずっと機を待つ精神は凄まじいものがあったでしょう。

 日光東照宮にある徳川家康の墓石は、そこにたどり着くまでに長い長い階段があります。その途中には、家康の遺訓が刻まれた石碑が立っています。

 「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず」

 まさに、長期的に考えるため心に刻みたい言葉。人生レベルの長期視点で戦略を取ってきた人の思考だと思います。

 また、野球選手でいうなら日米通算安打数で世界記録を作ったイチロー選手も、10年思考を象徴するような、素晴らしい言葉を言っています。

 「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道」

 些細な例ですが、私も素人からコーチングの仕事をスタートしたときは、未経験の分野でやっていけるのかと言われ続けました。しかし、試行錯誤しながらこの仕事を続けてきた10年間を振り返ってみると、それだけの時間をかけてたくさんの経験を積んできたのだと思っています。

 私と同じ時期にコーチングの仕事を始めた同期で、現在もその仕事を続けている人はごくわずかです。いかに、「継続し続けること」が難しいか。しかし、1つのことを粘り強く継続していると、複利的に成果が出始める時期が来るのです。

 それは、英語学習でもブログでも読書でも同じことが言えるでしょう。10年あれば、素人も玄人に変われます。問題は、「同じ情熱で続けられるかどうか」です。

 

目標から逆算する「10倍思考」で、爆発的な結果を出す

 10年思考と長期の視野で継続することが重要だということは理解できても、同じことをひたすら繰り返すだけで大きな成果が出るかというと、そういうわけでもありません。… 続きを読む

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古川 武士

古川 武士

習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役

関西大学を卒業後、日立製作所などを経て06年に独立。約2万人のビジネスパーソンの育成と、約500人の個人コンサルティングの経験を元に、習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人向けの習慣化支援、企業への行動定着支援を行っている。著書に『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』(2015/大和書房)、『力の抜きどころ 劇的に成果が上がる、2割に集中する習慣』(2014/ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか多数。

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