こんな人事評価制度は現場を混乱させるだけ(第2回)

中途半端な「部門別利益管理制度」では失敗する

2015.10.23 Fri連載バックナンバー

 会社への貢献度を測る指標は数多くあります。その中でも、各部門における収益を明確にする「部門別利益管理制度」は多くの企業で採用されている指標の一つとして実績があります。

 しかし、適切に運用されている企業がある一方で、部門別利益管理が原因で衰退を招く企業もあります。中途半端に導入してしまうと、社員のやる気が削がれてしまうことも。今回は事例を踏まえ、部門別利益管理制度の問題点を浮き彫りにします。

 

部門別利益管理制度が企業内の不公平を招く?

 まず最初に、部門別利益管理制度の定義を簡単に説明しましょう。これは言葉の通り、企業を構成するあらゆる「部門(=構成組織)」を独立採算できるように、疑似的に分割し、組織毎に収支計算を行うことを意味します。従って、各組織に必ず売上部門(営業など)と間接部門(人事・総務など)が属することになります。また、間接部門はあえて分割せずに、売上部門へ「サービスを提供する」組織として、社内的に対価(=売上)を受け取る仕組みにしている企業もあります。

 この部門別利益管理は、もともと「プロフィットセンター」(各事業部が利益を生み出すことに責任を持つ部門単位)と呼ばれる経営手法に基づくといわれています。コストセンターや事業本部制、あるいはカンパニー制等にも採用されることがありますが、平たく言えば「会社への貢献度を利益で算定し評価する」仕組みを意味します。

 すなわち、どれだけ利益を稼ぎ出したかが最も重要視される評価項目であり、この制度の導入の背景には「株主重視」という欧米的思考が存在していることは想像に難くないでしょう。

 ただ、この制度の是非はともかく、形だけ真似て導入し結果的に業績の低迷を招く事態に陥る企業が後を絶たないのも事実です。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

桂 浩一

桂 浩一

株式会社ネクストアド人材系ライター

大手就職情報会社で営業を経験した後に広告代理店にてセールスプロモーション戦略を担当。その後外資系ITベンチャーで営業統括マネージャー、人材育成企業で執行役員を歴任し、現在は福岡を拠点をして人材とITを融合した地方創生支援に携わる。その一方で、webライティングやweb制作の受託等、地方に不足しがちなクリエイティブ分野を補完する便利屋として幅広い活動を行っている。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter