組織論を活かした人材育成術・ブランディング術(第2回)

2:6:2の法則から学ぶ学習塾業界のブランディング

2015.07.24 Fri連載バックナンバー

 「2:6:2の法則」とは、組織は必ず「上位2割」「中位6割」「下位2割」に分かれ、テコ入れをしても結局この形に戻ってしまうという法則です。前回は、組織論における2:6:2の法則の特性を理解することで、ビジネスシーンにおける人材教育のポイントをご紹介いたしました。

 しかしこの2:6:2の法則は、人材教育だけでなく、企業のブランディングに活かすこともできます。

 今回は、運営そのものがこの法則と合致する部分が多く、ブランディングに大きな影響を与えている「学習塾」という事例を見ていきましょう。

 

学習塾における2:6:2の法則とは?

 平成25年度、経済産業省の調査によると、学習塾の事業所数は4万9,322事業所(前年比2.5%減)、年間売上高が9,433億円(同3.0%減)と減少傾向にあります。特にこれといった「強み」がない中小の個人塾、フランチャイズの個別指導塾は、開業してもすぐに廃業してしまうほど、競争の激しい業界となっています。

 それでは、学習塾にとって「強み」とはいったい何でしょうか? 実は生徒募集が上手な学習塾は、2:6:2の法則を実に上手く活用し、ブランディングに役立てているのです。

 面白いもので、学習塾は無意識のうちに生徒を2:6:2に分けています。特に中小の個人塾では1クラスで授業をする人材(講師)が限られているケースが多いため、必ずどこかの層に合わせて授業を行います。

 大手の塾が「上位の2」に重点をおいているのは言うまでもありません。なぜなら、合格実績を出さなければいけないからです。目立つのはトップ校の数であり、2番手校に焦点を当てても仕方がないのです。

 では、ごまんとある塾の中「うちは『ココ』をターゲットにしています」と明確に答えられる学習塾はどれだけあるでしょうか? 学習塾業界は、とにかく「生徒を集めろ」「友人を紹介してもらえ」「合格実績を出せ」という世界ではありますが、成功している中小の学習塾は、2:6:2の法則に基づき、自塾の生徒層を把握しながら、「上位の2」「中位の6」「下位の2」のどの層にターゲットを定めるべきかを理解し、実績をあげているのです。

 

「中位の6」をメインターゲットにすべき3つの理由

 成功している中小の学習塾は、意識的にターゲットを「中位の6」においています。あえて特徴のない「中位の6」に重点をおいて指導しているのです。この理由がお分かりになるでしょうか? 実は3つの理由が隠されています。… 続きを読む

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小山田 明人

小山田 明人

株式会社ネクストアド代表取締役

1982年生まれ。神奈川県横浜市出身。「食えるライターを育てる」をビジョンンに掲げライティングチームを結成、ビジネス、ITを中心に様々なコンテンツに記事を寄稿。自身でもスクールキャッチという教育系ポータルサイトを運営する。経営する学習塾では中高一貫校の作文指導に携わる。http://www.nextad.co.jp/

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