家族経営で起こりやすい経営方針の対立の解決法とは(第2回)

聞く耳を持たない相手との経営対立をすり抜ける方法

2015.05.29 Fri連載バックナンバー

 前回「大塚家具を機に考える、対立する経営方針の解決法」では、経営方針が対立した場合の対応策として、さまざまな立場や考えに配慮し、総合的な欲求・利益・成果を目指す「ポスト・システム思考」や、相手の意見をよく聞き適合を模索するコミュニケーション「アコモデーション(環境への適応)」の有用性を説いた。

 今回は経営対立をいくつかのケースに分け、これまで対応が困難であったケースにおいて、事態を打開する対処法について解説する。

 

ファミリービジネスで対立が起こる4つのケース

 第1回で説明した通り、大塚家具の親子による経営対立は、実は特別なケースではなく、我々の周囲で発生しうる一般的な課題である。

 たとえば株主・創業者・親(以降、これらを包含して創業者と表現する)と、経営者・二代目・子(以降、同様に二代目と表現)との間で対立が発生した場合、その対処方法には、大きく分けて次の4つのケースをあげることができる。

(1)全面対決する
(2)創業者の言う通りにする
(3)二代目の言う通りにする
(4)分裂する

 それでは、上記それぞれのケースについて考えてみよう。

 

(1)全面対決する

 正に、大塚家具のケースである。創業者および二代目ともに、成果を上げることができる実力者であり、自らの考えに沿って経営することが正しいと考えている。双方が、自身の考えを貫くことが関係する人々のためであり、責任と考えている。双方が一歩も譲らなければ、全面対決は避けられない。そして戦わざるを得ない場合、戦いが終わればノーサイドで一致団結するのが理想であるが、戦いの後に禍根が残る可能性も高い。

 白黒をはっきりさせるにはわかりやすい方法であるが、その間に会社全体が必要とするエネルギーや、その後の関係への影響を考えると非常に大きなリスクを伴う方法でもある。

 

(2)創業者の言う通りにする

 恐らく一般的に最も多いケース。たとえ創業者から二代目へ事業継承していたとしても、創業者が意思決定に強く関与し、持論を譲らない場合、二代目がそれを翻して自分の意見を通すことは非常に難しく、多くの場合は創業者の意見が通り進められてしまう。

 

(3)二代目の言う通りにする

 創業者が継承した時点で実権も基本的に二代目に移行され、創業者からの意見はアドバイスに止まりとなるケース。つまり創業者の意見を含めた上で、最終的な意思決定は二代目が行う。創業者というご意見番を右腕に有した経営体制であり、最も本来的なケースとも言えるが、… 続きを読む

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峯 英一郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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ライター・キャリア&ITコンサルタント

IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行なう。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
https://www.facebook.com/mineeii

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