「個」と「組織」の関係性

複雑で曖昧な「VUCA」時代を企業はどう生き抜く?

2015.03.13 Fri連載バックナンバー

 現代は「VUCA」の時代だといわれています。VUCAとは、Volatility(不安定)Uncertainty(不確実)Complexity(複雑性)Ambiguity(曖昧性)の頭文字を合わせた造語ですが、ここ数年、欧米では社会経済環境をこの言葉で表現することが多くなっています。

 このような社会経済環境の中ででも、成長し続けるために、私たちはさらに「個」と「組織」を活性化し、価値を高めていくことが求められています。本稿では、VUCAの時代を生き抜く手掛かりを、個と組織の面から模索していきます。

 

「個」と「組織」の関係性を見つめなおす

 VUCAは国内でも例外ではありません。少子高齢化による労働人口の減少、グローバル化等、従来の延長線上の行動様式や経験・知識だけでは対応できない時代となっています。同時に環境変化が組織の一人ひとりのモチベーションも低下させ、その結果組織の活性度も下げているという現実があります。皆さんも実感があるかもしれません。

 個と組織の活性が低下している状況でも、先の見えない荒波の大海に船を漕ぎ出すことが組織には求められています。このような環境で個と組織を勇気づけ、目的地に力強く前進するためにも、その関係性を新たに見つめなおす必要があるのです。

 

なぜ、個と組織が活性化していないのか?

 個人にとっては、生きいきと元気に働く意欲を持ちにくい環境になっています。特に製造業においては、バブル採用世代以上の年齢層が組織の半数を占める場合が多く、そのためポスト不足に陥り、過去の年功による昇進昇格が保障されない環境になり、ミドル以上の層は残りの仕事人生を明るい未来として描けなくなってしまう方が増えています。同時に、そのような先輩を見ているミドル未満の世代も、自分たちがいずれはその階層に入ることを察知し始めます。

 組織は、そのような人材を束ね荒波の中に漕ぎ出します。しかし一方では、定年再雇用者や役職定年者、さまざまな雇用体系の従業員、介護・育児等などさまざまな価値観や環境に置かれるメンバーもまとめ、方向付けながら戦略を実行しなくてはなりません。

 以前は号令一発で指示命令が行き届き、怒涛のように目標達成に向かっていた組織も、現在は昔のようなスピード感がなくなってしまったと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。このような環境では、いままでの個と組織の関係性だけでは力を結束し、成果を上げ続けることは難しくなっているのです。

 

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大脇 正紀

大脇 正紀

(株)富士ゼロックス総合教育研究所 エグゼクティブコンサルタント

人材開発コンサルタント。組織開発、キャリア開発、ワークエンゲージメント強化、などに軸足を置く。クライアントは製造、運輸、建設、商社、大学、病院、地方自治体など多数。年間120日以上の講演や研修を実施。受講者述べ30,000人以上。産業カウンセラー・キャリアコンサルタント・AIファシリテーター

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