女性の働く力をビジネスに活かす(第1回)

主婦に秘められた労働力をいち早く利用した者が勝つ

2014.11.17 Mon連載バックナンバー

 少子高齢化、働き盛りの団塊の世代の一斉退職が目前と迫るなど、悩みの絶えない日本。そんなこの国の労働力の未来に、陰りが見えて始めています。どんな企業も、働く人が変われば企業そのものが変わってしまうのと同じように、“人”無くして会社は成り立ちません。上質な労働力を確保し続けるということは、企業が長生きするためには必要不可欠です。

 かつての終身雇用制度は今や終焉を迎え、どんなにお世話になった会社だとしても、もっと好条件で働ける環境が整えられているところがあれば転職をするのが現代社会。そんな厳しい労働力の確保を考えるうえで、いち早く注目すべきなのが“主婦”の労働力です。

 

 “優良企業”というブランドが会社に大きなメリットを生む

 主婦を雇い入れるということに対して、企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 もっとも大きなものには、これまで活用できていなかった「主婦」という労働力が活かせることです。現在、飲食店など多くの業界で人手不足が叫ばれており、リクルートワークス研究所が今年7月に行った調査では、3社に1社が、正社員またはパート・アルバイトの採用人数を確保できなかったとしています。後述する理由で、これまで働きたくても働けなかった主婦の労働力を活かすことで、その問題の解決が期待されます。

 また、企業のイメージアップにも有効でしょう。TwitterなどSNSが発達した今、どんな会社でどういった経験をしたか、どんな扱いをされたかは事細かに記され、その情報が伝播していっています。 “この会社は女性に優しい優良企業”という情報が乗れば、その情報はもの凄い速さで伝播し根付いていきます。裏返せば、“この会社は女性に優しくないブラック企業”という情報も、ものすごい速さで伝播していきます。

 これに加えて、愛社精神を持って仕事をしてくれることもあるでしょう。社会に再び出ようとする主婦の多くは、出産・育児というブランクを抱えていることから、自信を失っている人が少なくありません。そのため、正規雇用・非正規雇用問わず、雇用された会社に対しては「社会復帰できたのはこの会社の体制のおかげ」と愛を持って仕事をすることが期待されます。女性に対するケアをしっかりと行える社内制度があれば、会社に対して愛着を持って一所懸命に仕事をしてくれる主婦を味方にすることが出できるのです。

 まとめれば、主婦が働きたいと思えるような企業づくりをいち早くすることが、優良企業というブランドを手にするために必要なことなのです。

 

働きたくても働けない 専業主婦の置かれた環境

 人手不足を解消するカギとなる主婦の労働力ですが、裏を返せば現状では主婦の労働力を活かせていないということが言えます。なぜこれまで活かすことができなかったのか、その背景には… 続きを読む

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土肥 希枝

土肥 希枝

フリーライター

元国土交通省外局の海上保安庁職員。メンター制度を使用、育児休業を取得しその後時間短縮勤務を経験したことで女性特有の様々な問題点に悩んだ経験有。“女性の社会進出”にスポットを当て、ビジネス関連にはじまり育児や恋愛相談といった幅広い分野で女性目線の執筆活動をしている。

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