戦略実行とコミュニケーション(第4回)

何が違う?トップセールスとダメセールスの仕事ぶり

2014.12.19 Fri連載バックナンバー

 つい先日、ある会社のセールス(新規顧客開拓)の強化を目的としたプロジェクトを請け負った。トップセールスを含む営業成績上位の優秀なセールスマン(以下、優秀セールス)と、営業成績下位のセールスマン(以下、ダメセールス)をそれぞれ数名、インタビューや営業同行を通じて行動を観察。優秀セールスの「売れている秘訣」を抽出し、ダメセールスに展開するためだ。

 結果を言えば、両者には大きな差があった。優秀セールスの人には一番である理由が、ダメセールスの人には数字が残せない確かな理由が発見できた。だが同時に、その差を埋めることは、意識をすればそこまで難しくはないということも感じた。

 “ちょっとした工夫”に気を配りさえすれば、誰しも優秀セールスになれる。今回はその“ちょっとした”について、ご紹介していきたい。なお、守秘義務の関係で詳細を省き、一部脚色を加えていることを予めご了承願いたい。

 

優秀セールスでも、売れている理由を説明することは難しい

 まずは優秀セールスのAさんに、プロジェクトの目的を説明し、インタビューを開始した。

 私:会社から期待されている年間新規開拓目標件数は?

 Aさん(優秀セールス):会社から期待されているのは30件です。ただ私自身は昨年実績を考えると40件はできると思っています。

 私:1年のうち、6ヶ月経ちましたが、現在の実績は?

 Aさん:9月現在で25件です。

 私の質問に対して、明快に回答いただける。しかし、Aさんのの「売れている秘訣」を探ろうと、あれこれ質問するも「特別なことはしていませんが」と口にする。「さすが」と感じる回答も多々あったが、「これだ」という「伝家の宝刀」は引き出せなかった。

 

ダメセールスは、インタビューするとその理由が一目瞭然である

 次は「ダメセールス」のBさんにインタビュー。最初に感じたのはもどかしさ。質問に対して、曖昧な回答しか得られない。時々、あたかも素晴らしい成果を上げているかのような話もあるが、質問を続けていくうちに辻褄が合わなくなっていく。その確認をすると、徐々に詰問しているような雰囲気になる。そのうちダメセールスは質問していないことまで語り出す。

 私:会社から期待されている年間新規開拓目標件数は?

 Bさん(ダメセールス):……(無言)。確か20件くらいだったと思いますが。… 続きを読む

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元木 幹雄

元木 幹雄

株式会社富士ゼロックス総合教育研究所 研究開発&コンサルティング部 コンサルティンググループ マネジャー

人事教育コンサルティング会社及び遠隔通信制(オンライン)ビジネススクールにて営業や企画スタッフを経験後、2001年に富士ゼロックス総合教育研究所に入社。人事制度及び人材育成制度の導入・定着に向けたコンサルティング、人事情報システムやタレントマネジメントシステムの導入支援、リサーチ&アセスメントの企画・実行支援に従事し、現在に至る。産業能率大学大学院経営情報学研究科(MBA)修了

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