戦略実行とコミュニケーション(第3回)

戦略実行は、従業員の満足度を高めることから始まる

2014.11.07 Fri連載バックナンバー

 皆さん、こんにちは。富士ゼロックス総合教育研究所で意識調査や組織診断など、各種診断ツールを使ったリサーチ領域のコンサルティングをしております、岡田浩治と申します。

 これまで、弊社の坂本が「なぜ戦略は実行されないのか」、河村が「戦略を実行する正しい理解とコミュニケーションとは」のそれぞれの連載で、戦略実行について述べて参りました。ここでは、戦略の実行主体である社員の納得感を高めるために、社員満足度(以下、ES/Employee Satisfaction)調査を活用することについて考えてみます。

 

戦略実行の原動力はどこにあるのか

 筆者自身、リサーチを主体として、人事・組織領域のコンサルティング活動に従事しています。そのコンサルティングにおいては、経営理念が何で、何が重要な目標になってくるのか、何を目指していくのか……と、多くの重要なポイントが噴出してきます。あれもこれもとなってしまう中、「そもそも戦略がないので、それをしっかり立てなければならない」とか、「戦略をつくったはいいが、それをどのようにして実行していくのか」などいろいろな議論が繰り返されます。そしてきちんと実行していくためにはどうするか、という段階となり、人の領域にたどり着きます。

 戦略を表面上きれいにつくり上げても、それを具体的に実行する人たちが、十分理解し、納得し、実際に行動に移して成果を出さなければ企業は変わりません。実際に描いた絵を具体化するプロセスが伴わなければ画餅で終わってしまいます。このような背景から、戦略の実行に際して、いろいろな施策を展開する中で、実行主体としての社員の満足度を捉え、どう納得感を高めていくかが問われてきます。

 まず、企業は戦略の実行主体としての人に対して、何らかの施策を打ち続け、社員が主体的に戦略実行に即した役割を遂行し、成果を上げるという方向に仕向けていくことが必要となります。そこでひとつの目安として、ES調査の活用が挙げられます。

 ES調査を通じて、社員が戦略を遂行できる環境を把握します。戦略を遂行する上での強みや啓発点を明らかにし、足りない点については、施策を打ったり、経営資源を投入するなどの対策を実施します。実際にES調査を実施すると、いろいろな意見が表出します。あれもこれもとさまざまな意見が出る中、どれを本当に重視すべきなのか、という視点で優先順位をつけていかなければなりません。

 

社員の納得感を正しく受け止める

 ES調査では「戦略」について、その理解度や納得感を問う設問があるかと思います。しかしながら、その結果を正確にレビューできている会社は少ないのではないか、という実感を持っています。… 続きを読む

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岡田 浩治

岡田 浩治

株式会社富士ゼロックス総合教育研究所 研究開発&コンサルティング部 コンサルティンググループ

銀行にて法人融資、審査業務、シンクタンクでの研究員を経て、2000年に富士ゼロックス総合教育研究所に入社。
人材育成制度の導入・定着に向けたコンサルティング、リサーチ&アセスメントの企画・実行支援に従事し、現在に至る。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。

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