戦略実行とコミュニケーション(第2回)

戦略実行持続の鍵は「データを集め、考えること」

2014.10.29 Wed連載バックナンバー

 企業は厳しい経営環境の中で、生き残り、成長し続けるために、知恵を絞り、戦略を考えている。しかし、考え抜かれた戦略であっても、実行途中で挫折してしまうことが少なくない。それはなぜか?その挫折理由と解決策、つまり戦略実行を持続させる方法を考えてみたい。

 

戦略実行における挫折理由と解決策を考える

 最初に、戦略の挫折理由を考察する上で2つのケースがあることを提起しておきたい。1つは戦略を考える人と実行する人が分かれているケースである。たとえば、経営者が戦略を立案し、ミドルマネジャーが受け止めて従業員に展開し、実行させるという構図である。

 もちろん戦略を考える人と実行する人が完全に分離しているのではなく、経営者も戦略実行に関わり、従業員も戦略立案に参加することもあるだろう。但し、このケースでは基本的には実行する人が、戦略そのものを考え、自由に実行できる余地が少ない。このケースの挫折の多くは、戦略立案者が実行者に対し、戦略について納得させることができなかったことや、組織間連携の不備が主な原因として挙げられる。一言で言うとコミュニケーションの問題だ。

 この問題については、ミドルマネジャーに焦点を当て、部下、横の組織、上司それぞれに対し、どうすべきか、弊社発刊の人材開発白書2014年版「戦略実行力」にて提言をしているので、こちらを参照願いたい。

 もう1つ、戦略を考える人と実行する人が同一のケースもある。上述のケースとは異なり、経営者が戦略立案の主体者だとしても、現場に権限委譲され、上位方針を踏まえた上で、従業員自らが戦略を考え、自由に実行できる余地が大きい場合である。このケースでは、戦略への納得度は高いはずであり、戦略実行は持続されやすいと思われる。

 しかし、このケースでも挫折は多い。今回は、このケースの挫折理由と解決策を考えたい。

 

ダイエット成功からの気付き

 恥ずかしながら、私自身、自ら決めて実行したことでも、よく挫折する。「やらなければいけない」「やらなければ自分が困る」「やり遂げたら報われる」ということがわかっているにも関わらず、である。

 卑近な例をあげるとダイエット。現在43歳。弊社に中途入社し、今年で13年目。入社時67kgだった体重が結婚を機に太り出し、一昨年には97kgまで達した。仕事が忙しかった。だから暴飲暴食でストレス発散。それでいて運動もしなければ、太るはずだ。あるときに生命の危機まで感じ始めた。これはまずいと、ランニングとダイエットに取り組んだ。しかし… 続きを読む

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元木 幹雄

元木 幹雄

株式会社富士ゼロックス総合教育研究所 研究開発&コンサルティング部 コンサルティンググループ マネジャー

人事教育コンサルティング会社及び遠隔通信制(オンライン)ビジネススクールにて営業や企画スタッフを経験後、2001年に富士ゼロックス総合教育研究所に入社。人事制度及び人材育成制度の導入・定着に向けたコンサルティング、人事情報システムやタレントマネジメントシステムの導入支援、リサーチ&アセスメントの企画・実行支援に従事し、現在に至る。産業能率大学大学院経営情報学研究科(MBA)修了

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