経営者が知っておきたいビジネス理論入門(第52回)

成城石井の快進撃を支える逆転の発想のプレイス戦略

2015.12.14 Mon連載バックナンバー

快進撃を続ける成城石井

 イオンやイトーヨーカドーなど大手総合スーパーが苦戦を強いられる中、食料品中心のスーパーマーケットを展開する成城石井の快進撃が続いています。

 直近の決算で大手総合スーパーが大幅な減益に見舞われる一方で、規模的に見れば小さいものの、成城石井は独自の戦略で売上、利益共に順調な成長を続けているのです。

 成城石井は、昨年ローソンに買収され、非上場の子会社として売上や利益の公式な発表はありませんが、ローソンが買収した際の資料を見ると、3年間で売上は490億円から544億円へと11.1%増加しています。また、2014年12月期の売上高は、631億円ということなので、この1年だけでも実に16%近い成長を記録したことになります。

 さらに2014年10月1日付の日経新聞では、成城石井の驚異的な収益力の高さがニュースになっています。

 一般的なスーパーの粗利益率は20%台なのに対して、成城石井は40%弱と圧倒的に高く、売上高営業利益率も一般的なスーパーで2~3%程度と言われる中、2013年12月期は6%を超えるなど、その高い収益力がスーパー業界でも群を抜いた存在として注目を浴びているのです。

 

成城石井の強さの秘訣は何か?

 この成城石井の強さの秘訣はどこにあるのでしょうか?

 実のところ、成城石井は大手のナショナルブランド企業の商品を仕入れて販売する単なる流通小売り業者ではなく、自社で商品を企画し、製造し、販売する“製造小売り”の側面を持っています。成城石井が取り扱うオリジナル商品の割合は4割以上とも言われ、こだわりの商品をリーズナブルな価格で提供できるのが人気の秘訣であり、他のスーパーとの強力な差別化要因となっているのです。

 たとえば、成城石井で一番人気のお惣菜は… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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