経営者が知っておきたいビジネス理論入門(第49回)

吉野家チョイ飲みでボトルキープ導入!その効果は?

2015.10.30 Fri連載バックナンバー

売上堅調も不安要素を抱える吉野家

 吉野家の業績が堅調に推移しています。既存店の売上高はここ3ヶ月連続で前年同月比を上回っているのです。

 ただ、売上アップの内容を掘り下げていくと安泰とはいえない事実が浮き彫りとなります。

 月間の売上高は、その月に来店した顧客数に1回あたりの購入単価をかけたものといえます。たとえば、その月に伸べ1万人が来店して1回あたり平均で500円使ったとすれば、その月の売上は1万人×500円=500万円になるということなのです。

 この公式に基づいて吉野家の売上アップの要因を分析していくと、顧客単価は比較的価格の高い「麦とろ牛皿御膳」などの新メニューの投入、そしてチョイ飲みブームに乗った「吉呑み」の展開などが功を奏して115%以上の高い伸びを記録していますが、顧客数はここ10ヶ月間、前年割れが続くなど決して好ましい状況ではないのです。

 つまり、吉野家にとって理想的な売上アップを実現するためには、いかに顧客数を増やすかが喫緊の課題となっているといっても過言ではないでしょう。

 

ボトルキープで顧客のリピートアップを図る吉野家

 吉野家は現状抱える顧客数減少の問題を解決するために、牛丼チェーンとしては珍しい取り組みを開始しました。

 なんと、ビールや焼酎の“ボトルキープ”のサービスを試験的に導入することを決定したのです。

 ただ、その仕組みは通常私達がイメージするボトルキープとは一線を画します。リアルにボトルをキープするのではなく、最先端のITを駆使してバーチャルでボトルをキープする次のような仕組みになっているのです。… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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