経営者が知っておきたいビジネス理論入門(第46回)

財務諸表から読み解くシャープの生き残る道とは?

2015.09.22 Tue連載バックナンバー

再び経営危機に陥ったシャープ

 シャープが、経営危機に陥っています。

 シャープは2012年度、歴史的な円高や主力事業である液晶テレビの価格急落を受け、3,760億円という過去最大の赤字を計上して、経営危機が表面化。その後アベノミクスの影響による円安効果などで業績が持ち直し、最悪の事態は免れたとほっと一息ついたのも束の間、再び2014年度には2,223億円という巨額の赤字に陥って、経営危機問題が再燃することになったのです。

 この危機に際し、シャープは債務超過(純資産部分がマイナスになる状態)に陥る事態を避けるために、資本金を1,219億円から5億円まで減資して累積損失を一層。更に銀行などに優先株を発行して2,250億円を調達して自己資本の充実を図ります。

 事業面では事業ポートフォリオの見直しや3000人を超える希望退職の募集を開始するなど抜本的な改革を急ぎ、早期の経営の立て直しに取り組んでいるのです。

 このように経営危機に直面しているシャープですが、財務諸表を分析することでシャープの置かれている現状が如実に浮き彫りとなります。今回はシャープの直近の財務諸表から今後のシャープの取るべき戦略を読み解いていくことにしましょう。

 

シャープの財務諸表から読み取れる現状

 さて、シャープの直近の財務諸表は私達にどのようなことを物語っているのでしょうか?

 簡単に眺めただけでも、次の2つの事実が浮き彫りとなります。

(1)シャープには主導権はない… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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