偉人に学ぶ、時代を生き抜く企業経営術(第8回)

城づくりの名人・藤堂高虎が見せた創意工夫

2014.02.25 Tue連載バックナンバー

 「物づくりが物を作ってはいけない!」

 ある中小企業の経営者の言葉だが、どういうこと?と思われた人も多いだろう。これは、製造業は物を作るのが本業ではあるものの、常に知恵を絞ってアイデアを出し続け、新たな製品を生み出していかねば生き残っていけない、という意味だ。この企業は、他社がマネできない高度な光学技術を医療機器や測定機器に応用するなど、社長をはじめとして社員全員が常に創意工夫を凝らしており、中小企業ながらもその分野では世界でも名が知られている。物づくりには、何よりも「創意工夫」が欠かせない。

 

天下人・徳川家康から信頼を得た築城技術

創意工夫を重ね、城づくり・街づくりの名人として名を
馳せた藤堂高虎公像。(愛媛県今治市・今治城)

 戦国時代にも、創意工夫を重ねて名を馳せた人物がいる。数多の城を築き、城づくりの名人として知られた藤堂高虎である。

 この高虎、城持ち大名になるまでに豊臣秀吉の実弟・秀長を含め7人も主君を変えた、現代でいうところの“渡り鳥人生”を歩んだことでも知られている。特に裏切りや寝返りなどはしていないが、現代同様に自分を高く買ってくれる主君(上司)に仕えたい、と考えたのが正直なところだろう。

 高虎はそれぞれの主君のもとで「縄張奉行」を務めた。縄張奉公とはつまり、築城の責任者である。

 高虎の築城技術が陽の目を見るのは、関ヶ原の戦いで東軍が勝ち、徳川家康が天下を掌握してからのことである。家康は関ヶ原の戦いで、豊臣恩顧の大名たちを味方に引き入れて勝利したものの、心の底までは外様大名たちを信用していなかった。… 続きを読む

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藤永 悟志

藤永 悟志

株式会社ストーリア 代表取締役 経営コンサルタント

1966年3月生まれ。2006年7月、経営コンサルティング会社である株式会社ストーリアを設立。中小企業経営者が頭を悩ます「企業経営」「相続」「経営承継」という三位一体のコンサルティングを行う経営コンサルタント。特に次世代への経営承継・M&Aを中心に経営全般をサポートしており、全国の商工会議所など経営者団体を中心に歴史を題材とした経営に関する講演活動も行っている。

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