偉人に学ぶ、時代を生き抜く企業経営術(第1回)

知将・黒田官兵衛の後継者教育とは

2014.01.10 Fri連載バックナンバー

 歴史の偉人として今なお語り継がれる戦国時代の武将たちも、言ってみれば配下の食い扶持を守る経営者。彼らは死と隣り合わせの戦国時代で、どのような“企業”を作り、どのように“経営”してきたのか? 本連載では、戦国武将たちを「経営者」という観点から見ていきたい。

 

秀吉から警戒された知将・黒田官兵衛

 経営者にとって、『経営承継』は最大にして最後の重要課題である。ある大手家電販売会社の社長も、「経営とはタスキをつなぐ駅伝競走のようなもの」と言っていたように、長年守ってきた会社を次世代へバトンタッチしていくためには、後継者の育成が欠かせない。戦国大名たちにとっては、家臣や領民たちの生活を守り、国を永続させていくためにも後継者の育成は不可欠だった。

豊臣秀吉の参謀として活躍した黒田官兵衛。しかし、頭脳
明晰であることがかえって秀吉に警戒される原因となった。

 天下人・豊臣秀吉には、黒田官兵衛という参謀がいた。今年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公でもある。官兵衛は戦国きっての知将だ。秀吉は「自分が亡きあと、天下を取るのは官兵衛だ!」と口外したそうだが、官兵衛は頭の回転が速くかつ頭脳明晰なことから、秀吉から警戒された人物だった。そのためか、私心がなく清廉潔白なことを示そうと、水の如く清らかにという意味で「如水」と号し、嫡男・長政に家督を譲り隠居した。

 その秀吉亡き後、天下分け目の関ケ原の戦いが起こり、豊前中津(大分県中津市)で隠居生活をしていた官兵衛は、“九州の関ヶ原”と呼ばれる「石垣原の戦い」を起こし、九州制覇を画策。周防山口(山口県山口市)から九州に攻め込んできた大友義統を撃破し、このまま上方まで攻め上り、あわよくば関ヶ原での勝者と天下分け目の戦いを描いていたという。… 続きを読む

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藤永 悟志

藤永 悟志

株式会社ストーリア 代表取締役 経営コンサルタント

1966年3月生まれ。2006年7月、経営コンサルティング会社である株式会社ストーリアを設立。中小企業経営者が頭を悩ます「企業経営」「相続」「経営承継」という三位一体のコンサルティングを行う経営コンサルタント。特に次世代への経営承継・M&Aを中心に経営全般をサポートしており、全国の商工会議所など経営者団体を中心に歴史を題材とした経営に関する講演活動も行っている。

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