最近のハラスメント問題から考える(第8回)

ハラスメントとまでは言えないかもしれないが……

2014.03.27 Thu連載バックナンバー

 今回は、ハラスメント相談窓口に寄せられる相談の中で、ハラスメントとは言えないけれど、人間関係に悪影響を及ぼす可能性のある問題について検討したいと思います。

 

事例

 Aさん(男性、30代)は、上司の送別会以降、憂うつな日々を送っている。原因は、幹事として張り切って準備した余興。回転式丸テーブルに握り寿司を十数個並べ、中に1個だけてんこ盛りのワサビを仕込む。寿司の数だけ円卓を囲んだ人たちは、「ストップ!」の合図で自分の目の前に来た寿司を食べるという、ロシアンルーレットをヒントとした趣向を考えた。ちょうど宴もたけなわの頃に余興は始まった。

 ヤンヤ、ヤンヤの大喝采の中、ワサビ寿司を引き当てた不運の持ち主は、日頃から真面目な仕事ぶりで一目置かれている総務課のBさん(女性、40代)だった。Bさんは、ワサビのせいとばかりは思えぬ真っ赤な泣き顔で無理やり作り笑いをし、その表情が「可笑しい」と周囲に大爆笑の渦を引き起こした。みんなの盛り上がりや笑顔を見て、Aさんは大満足。もちろん送別会の主役である上司もとても喜んでくれて、無事幹事としての務めを果たせたと思っていた。

 ところが翌日、Bさんは「体調不良のため」欠勤。そしてその後、BさんからAさんへ「皆の前で恥をかかされた」、「こういうこともパワハラではないか!」との抗議メールが送られてきた……。… 続きを読む

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古谷 紀子

古谷 紀子

株式会社クオレ・シー・キューブ 取締役

クオレ・シー・キューブ:メンタルヘルスやハラスメント問題の相談、研修を行うコンサルティング会社。「パワーハラスメント」という言葉と定義を創り、特にハラスメント対策の専門機関として、広く知られている。

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