最近のハラスメント問題から考える(第1回)

女性活躍推進に潜むハラスメント問題

2013.12.12 Thu連載バックナンバー

 女性活躍推進の取り組みにおいて発生しているハラスメント問題について、事例を通して、その問題の背景や防止のために何をすべきかを検討したいと思います。

 

女性の昇進とハラスメント問題

【Aさんの例】
 ある外資系の企業で、異例のスピードで部長に昇格。それまでの昇進時は、周囲の男性もサポートしてくれていたが、部長に昇格した途端、職場の男性の間で「彼女は女を売って役職を得た」と噂されはじめ、周囲からのサポートもなくなった。噂など気にせず、仕事で結果を出そうと頑張ったが、噂を打ち消すこともできず、次第に孤立してしまった。

【Bさんの例】
 何事にも一生懸命取り組むBさんは、仕事はできるし、部下の面倒見もよく、社内で高い評価を得ていた。さらに家庭でも、良き妻、良き母親としてできる限りの時間を使って頑張っていた。その結果、これまでの努力や実力が認められ、昇進。役職に比例して責任が重くなったが、これまでと同様、仕事も家庭も完璧に対応しようと頑張りすぎた結果、「うつ病」になってしまった。

【Cさんの例】
頼まれたことは快く引き受け、気が利くアシスタント的存在として職場で頼られ、認められていたCさん。あるとき、これからは活躍する女性のロールモデルとして頑張ってほしいと、課長に抜擢された。ところが、指示されたことについては、自分なりの考えを加えて対応できたが、リーダーとして組織を率いていく自信はない。さらに、部下から日々指示を求められ、何かと突き上げられるようになり、挫折感から仕事を続けられなくなった。

 私どものハラスメントやメンタルヘルス相談窓口には、このような問題が寄せられるようになっています。企業は女性が活躍できる組織をつくろうと考えてその機会を与え、当事者となった女性もその期待に応えようとしたにもかかわらず、想定した状況とはほど遠い結末となってしまうことが起きています。このような結果を迎える前に、本人や周囲の人たちはどうしたらよかったのでしょうか。… 続きを読む

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古谷 紀子

古谷 紀子

株式会社クオレ・シー・キューブ 取締役

クオレ・シー・キューブ:メンタルヘルスやハラスメント問題の相談、研修を行うコンサルティング会社。「パワーハラスメント」という言葉と定義を創り、特にハラスメント対策の専門機関として、広く知られている。

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