現代社会で求められるリーダーのスキル(第1回)

波風を立てないリーダーに組織は改革できない

2017.09.15 Fri連載バックナンバー

 「正論だけで人や組織は動かせない」というのは、管理職経験者の多くが感じるところでしょう。どれだけ筋道を立てて変革の必要性を訴えても、トップは聞く耳を持たず、部下はその場限りの対応で、すぐ元に戻ってしまいがちです。

 典型的な日本企業を数多く支援してきた、株式会社経営共創基盤の木村尚敬氏は、著書「ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技」(日本経済新聞出版社刊)にて、人や組織を動かすためは、根回しや二枚舌なども使いながら空気を支配し、人の心理を操っていくような泥臭いスキル、つまり、タイトルにもなっている「ダークサイド・スキル」が必要と主張しています。

 この連載では同書を参考に、今リーダーが使いこなすべきダークサイド・スキルについて分析していきます。

 

リーダーの仕事は「改善」ではなく「改革」に

 リーダーにダークサイド・スキルが必要と主張する理由について、木村氏は「現在のリーダーは数十年前のリーダーよりも重い荷物を背負っている」ことを挙げています。

 日本経済が右肩上がりの成長を続けている時には、リーダーの仕事は「昨日よりは今日、今日よりは明日」というように、日々現場の細かな改善を積み重ねていくことでした。そして、そのボトムアップ型の改善が、会社の成長や収益力向上につながっていました。

 しかし、経済成長が頭打ちになった今の日本では、日々の改善活動だけで組織が生き残ることはできず、「事業の選択と集中」や「制度の導入や廃止」といった痛みを伴う決断がリーダーに求められるようになりました。昨日の延長線上で今日を良くする「改善」ではなく、昨日までのやり方を大きく変えるトップダウン型の「改革」が、リーダーの仕事になったのです。

 

「調整型」のリーダーでは組織は改革できない

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前野 智子

前野 智子

フリーライター。大企業・ベンチャー双方での就業経験や海外でのビジネス経験を活かし、ビジネス関連記事やインタビュー記事等の執筆を手掛ける。

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