ビジネスマンこそ見るべき!海外人気ドラマ(第1回)

『ブレイキング・バッド』~裏社会のジョブズに学ぶ

2015.08.11 Tue連載バックナンバー

 ドラマや映画というフィクションの世界からも、人生において学べることは多い。特に昨今の海外ドラマのクオリティは高く、現代ならではの社会性や精神哲学が巧みに盛り込まれて視聴者が大いに共感できる内容になっている。

 今回スポットを当てる『ブレイキング・バッド(Breaking Bad)』も、そんな優れた作品のひとつだ。2008年から2013年までアメリカで放送された同ドラマは、「歴代で最も高く評価されたテレビシリーズ」としてギネスの世界記録に認定された。優れたドラマ作品に贈られる「エミー賞(作品賞)」には2013年、2014年と連続で受賞。140万人から始まった視聴者数は、シリーズ最終章では1,000万人となり、老若男女問わずに愛された。今、世界で最も知られているドラマと言っても過言ではないかもしれない。

 当然のように日本でも話題となったこのドラマは、「誰もが大業を成し得る可能性を秘めている」という成功哲学が描かれている。

 

末期ガンを宣告された男がはじめた“BAD”なこと

 『ブレイキング・バッド』の主人公ウォルター・ホワイトは高校で化学の教鞭をとる中年男性。50歳を迎えてもうだつが上がらない彼は、知識はあるものの能力を活かすことができずに安月給で働き、ガソリンスタンドのバイトも掛け持ちもしている。威厳があるわけでなく、周りから慕われているわけでもない。何とも言えない哀愁を漂わせながらも、しがない日々を送るウォルターは、完治しないガンに犯され、余命わずかだと、健康診断で宣告されてしまう。

 そんな折、彼は元教え子のジェシー・ピンクマンと再開。ジェシーがドラッグ密売に関わっていることを知ったウォルターは、「家族に財産を残したい」という思いから“メタンフェタミン(アメリカで最も危険とされるドラッグ)”精製に励むようになる。こうして、自分の主張すらまともに通すことのできなかった気弱な中年が、思いもよらぬ闇に染まっていく……。

 

まるで裏社会のスティーブ・ジョブズ?

 ドラッグ精製をキャンピングカーの中で始めたウォルターとジェシーは、次第にマーケットを支配している巨大麻薬組織に立ち向かう。そして、たった2人だけでドラッグの世界に革命をもたらす存在となっていく。

 これはどこか、一代でAppleという巨大な企業を築き上げたスティーブ・ジョブズの物語と重なる部分がある。そう、ウォルターとジェシーは、ガレージでコンピューター作りに勤しみ、既にマーケットを支配していた強大な企業Microsoftに立ち向かったスティーブ・ジョブズと、共同設立者であるスティーブ・ウォズニアックたちをどことなく想起させる。

 その証拠に、ウォルターの行動と、ジョブズが残した数々の名言には重なるものがある。… 続きを読む

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雨宮 輝

雨宮 輝

ライター

株式会社ネクストアド所属ライター。映画評論家と翻訳家の両親の元に生まれ、幼稚園児で文章を書き始める。学生時代には自営業をはじめ、不動産、金融、ファッション、デザイン、美容、芸能、経営コンサルティングなどあらゆる業界を経て、夢である脚本家を目指すべく文章に携わることのできる仕事をすることを決意。http://nextad.co.jp

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