ビジネスリーダーこそ見るべき!注目の新作映画

ホーキング博士を支えた“奇妙な夫婦愛”とは

2015.03.20 Fri連載バックナンバー

 忙しいビジネスリーダーのために、現在公開中の映画から「これこそ見るべき!」という作品をチョイスして、その見どころを紹介。

 初回は、今年1月に73歳を迎えた車椅子の天才物理学者スティーヴン・ホーキングと、彼を支えた元妻ジェーンに焦点をあてた、ユニークなラブストーリー『博士と彼女のセオリー』を取り上げます(3月13日より公開中)。

 

ホーキングと元妻ジェーンのユニークな愛の物語

 『博士と彼女のセオリー』で第87回アカデミー賞主演男優賞に輝いた、英国人俳優のエディ・レッドメイン。喜びを爆発させながらステージに登壇した彼は、トロフィーを手に「このオスカー像は、世界中のALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘っている人たちのものです。特にスティーヴン、ジェーン、ジョナサン、ホーキング家の子どもたちに捧げます」とスピーチした。

 世界で1,000万冊を売り上げたベストセラー『ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで』をはじめ、難病ALSを抱えるホーキングが、数々の著作を通じて宇宙の起源解明に挑んできたことはよく知られている。

 しかし、発病前の彼の姿や、25年間の結婚生活の中で見せた夫、父親としての顔を知る人はそう多くないだろう。映画は、1991年に離婚した元妻ジェーンによる回顧録『Travelling to Infinity: My Life with Stephen』をもとに、理論物理学と同様に複雑で感動的な、夫婦の愛のカタチを描いている。

 

家庭という宇宙のなかで、夫婦が導き出したセオリー

 1963年、ケンブリッジ大学の大学院で研究に励みながら青春を謳歌していたホーキングは、同じ大学で中世スペイン詩を学ぶジェーンと出会う。ホーキングは彼女の聡明さに、ジェーンは彼のユーモアに惹かれ、たちまち恋に落ちるが、その頃ホーキングの身体には異変が起こっていた。

 何もないところで転んだり、チョークを持つ手が震えたり、その症状は次第に重くなる。診断の結果、ALSを患っていることが発覚。21歳の若さで余命2年という告知を受けることになる。このとき、ホーキングはショックで寮の部屋に引きこもるが、ジェーンの「一緒に病気と闘おう」という言葉に結婚を決意する。

 ジェーンの献身的なサポートのもと、ホーキングは研究者として着実に成果を上げ、科学雑誌ネイチャーの表紙を飾るようになる。一方のジェーンは、育児と歩けなくなったホーキングの介護に追われて疲弊していた。

 そんな時、気分転換のために入った教会の聖歌隊で知り合ったジョナサンが、子どもたちやホーキングの世話を申し出る。… 続きを読む

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本間 綾香

本間 綾香

映画ライター

映画や海外ドラマ関連の取材・ライティング・翻訳を生業にしている。

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