ガイドブックに載っていない、とっておきの京都案内(第3回)

銀閣寺~名刹の裏に、古城と絶景とグルメあり

2014.11.25 Tue連載バックナンバー

 清水寺や金閣寺と並び、京都で人気の寺院が「銀閣寺」。銀閣寺の建物そのものも見ごたえ十分ですが、その裏山や周囲にはコアな歴史的スポットが点在します。銀閣寺をより深く楽しむための隠れスポットをご案内しましょう。

 

足利義政の美意識が凝縮された銀閣寺 

 銀閣寺は正式には慈照寺といい、現在は臨済宗相国寺派の寺院として、金閣寺とともに相国寺の境外塔頭(けいがいたっちゅう、教祖や高僧の墓塔のそばに建てられた小院。通常は元の寺の敷地内にあるが、離れた場所にある塔頭を境外塔頭と呼ぶ)になっています。さらに「古都京都の文化財」の一部として世界遺産にも登録されています。

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 銀閣寺は室町幕府八代将軍足利義政の東山山荘をその遺志によって寺院としたもので、義政自身が作庭家の善阿弥とともに設計し、1486年に銀閣寺のメイン建造物となる2階建の「銀閣(観音殿)」と、1階建ての小堂「東求堂(とうぐどう)」を完成させました。

 金色に輝く金閣寺の舎利殿(金閣)が北山文化の華やかな雰囲気に溢れているのに対し、銀閣は東山文化に代表される“わび・さび”の世界を伝えているのが特徴です。

 よく言われるのが、実際に銀閣には銀が塗られていたかということですが、これについては2009年に行われた調査で、銀が塗られていなかったことが証明されています。実は「銀閣」という名も江戸時代につけられたもので、それ以前は観音菩薩を祀るため観音殿と呼ばれていたのです。

 足利義政は執政者としては決して優れていたとは言えませんが、芸術家、さらにはその保護者としては才能を発揮しました。自ら建築の設計や作庭、茶の湯を行い、生け花や水墨画などの芸術を支援しました。こうした芸術は義政が創作した東山文化から生まれたものです。

 銀閣寺にはそんな義政の卓越した美的センスを随所に見ることができます。… 続きを読む

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高野 晃彰/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

高野 晃彰/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

ベストフィールズ代表

大手アパレルで店舗開発を担当、その後、専門誌系出版社で企画編集を中心に勤務、退社後、編集プロダクション「ベストフィールズ」とデザインワークス「デザインスタジオタカノ」を立ち上げる。旅行・歴史・フード・ペット・マリンスポーツなどのエンタメ系から経済、ファッションまで幅広い分野での書籍・雑誌・ムック・商業制作物の執筆、編集、撮影、制作を行なっている。

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