所変われば仕事も変わる。海外働き方事情(第2回)

社員は家族。でも家族はそれ以上!~タイの働き方

2014.09.15 Mon連載バックナンバー

 微笑みの国タイでは、オフィスでも和気藹々と仕事を進めています。社員同士が家族の位置づけなのです。また女性の社会進出率も高く、男性の育児参加も積極的です。その背景には何があるのでしょうか?

 

職場でも微笑みが一杯、その素はどこから?

 「ハロー、こんにちは~。失礼します」
 「サワディー・カッ(こんにちは)」

 扉を開けると、向こう側にはタイ語の挨拶とワイ(合掌)、そして、みんなの笑顔。

 取材先の会社や知人のオフィスを訪れる際、いつも感じるのはタイの職場の和やかさです。『微笑みの国』と呼ばれるタイでは、仕事中でも人々が眉間に皺を寄せていることは稀です。談笑したり、お菓子やフルーツを分け合ったりと和やかな雰囲気に包まれています。ランチも一人で食べることはまずありません。

 タイの某有名企業の国際部門に勤める鈴木学さんによると、「私も忙しい時以外は、同僚と昼食をとるようにしています。仕事に追われてランチ時間も残っていると、同僚が次々と誘いの声をかけてきて、彼らの受け答えばかりで時間を割かれてしまうこともあります(笑) 」

 バースデイの人がいれば、アフター5にレストランに行ったりするのも一般的です。ちなみに、タイでは誕生日の人が食事代を奢ります。

 「こういった和やかさは、タイの会社では、働くものが家族のような絆で結ばれている所から来ているのでしょう。タイでは兄をピーチャイ、姉をピーサオ、弟をノーンチャイ、妹をノーンサオと呼びますが、会社でも同じように呼び合うのです。同僚は自分にとって兄や姉、弟や妹なのです」

 こう解説してくれるのは、カセサート大学国際部のソムサック・タブティムトーン教授。各国の事情に詳く、タイと他文化の違いを熟知している方です。

「仕事をしていれば、当然、困難に当たります。しかし、その時にアンハッピーな気持ちになるのではなく、微笑んで、明るい気持ちを持ち続けることでそれを乗り越えられる。また、家族のような仲であるからこそ、上司に気軽にアドバイスを貰うことができるのです」

 ソムサック教授によれば、こういったタイの会社の仕組みは、… 続きを読む

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梅本 昌男

梅本 昌男

海外在住ライター

海外書き人クラブ所属。タイを中心に東南アジア各地を飛び回り日本の出版社へ記事を送っている。観光からビジネス、エンタテインメント、超常現象まで“何でもお任せください”の『コンビニエンス・ライター』

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