続々登場!景色も料理も楽しめる「観光列車」の旅(第8回)

19年目の風格!旬を味わう明知鉄道の「食堂車」

2014.09.30 Tue連載バックナンバー

 「観光列車」シリーズ第8回目は、地元の食材を提供する「食堂車」や受験や就職合格用の「すべらない列車」など、アイデア勝負の列車を運行する第三セクター「明知鉄道」を紹介します。

 名古屋駅からJR東海・中央本線の快速列車で約1時間ほど東に向かうと、明知鉄道明知線(以下、明知鉄道)の起点駅である恵那駅に到着します。明知鉄道は、恵那駅から終点の明智駅まで約50分をかけて走る鉄道会社で、沿線はごくごくありふれた日本らしい田園風景が広がります。

 ただ、沿線には全国的に有名な観光スポットがありません。そこで、鉄道の利用者増と鉄道会社のPRを狙い、その名もズバリ「食堂車」という名前の観光列車を今から18年も前に運行し始めました。食堂車と言っても調理設備は持たず、通勤電車の座席で使われるロングシートにテーブルを並べただけの簡易的なものですが、食事は本格的。地元の旬の食材をふんだんに使った弁当が、松花堂弁当のような形で提供されます。

 そして、観光列車になくてはならない存在のアテンダントももちろん乗車。沿線の案内と車内販売を担当します。アテンダントの話を聞きながら食事をとり、車窓を見ながら鉄道旅が楽しめるのは、観光列車そのもの。50分間の小旅行があっという間です。

 

沿線の旬が季節ごとに!まるで食の博覧会

 現在食堂車で供される食事は、季節ごとに変化し6種類にもなりますが、1996年9月に最初の食堂車運行で出されたのは、沿線の秋の味覚、きのこをメインにした「きのこ列車」でした。現在も運行されていますが、期間は9月から11月までの3カ月のみということもあり、週末はすぐに満席になるほどの人気です。

 この人気にあやかって、徐々に食堂車の料理の種類を増やし、今では… 続きを読む

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中嶋 茂夫

中嶋 茂夫

株式会社中嶋商店代表取締役、阪南大学客員講師、鉄道ジャーナリスト、鉄道写真家

地域活性化をテーマにしたローカル線と、豪華寝台列車をはじめとする観光列車の観光効果をウォッチしている鉄道ジャーナリスト&鉄道写真家。「カシオペアVSトワイライトエクスプレス(洋泉社)」など著書多数。http://tetsubiz.nakajimashigeo.com/

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