続々登場!景色も料理も楽しめる「観光列車」の旅(第6回)

私鉄50年ぶりの食堂車で伊勢志摩へ!「しまかぜ」

2014.09.17 Wed連載バックナンバー

 長い間、大手私鉄が食堂車を連結することはありませんでした。その理由はJRのように2時間以上走る特急列車を運行している私鉄がほとんどないことと、路線の多くが2時間以内の通勤・通学のための路線だからです。

 しかし、私鉄で最大規模を誇る近畿日本鉄道(近鉄)が、伊勢神宮の第62回式年遷都にあわせて、大阪・名古屋から訪れる観光客のための列車を作りました。それが、2013年3月21日より、大阪難波駅・近鉄名古屋駅から三重県・伊勢志摩の賢島駅間で運行している観光特急「しまかぜ」です。

 この列車は、航空機のビジネスクラス並の機能を持った「プレミアムシート」という贅沢な設備と、私鉄では約50年ぶりとなる食堂車、「カフェカー」の設備が大きな話題となっています。特にカフェカーで提供される食事は、ワゴンサービスのような弁当ではなく、レストラン同様、暖かい食事が器に盛りつけた状態で提供されます。JRでも昼間に走る定期列車で食堂車を連結している列車はすでになく、日本の鉄道業界においても画期的な新たな1ページを刻むこととなりました。

 運行開始当初は2編成で運用していましたが、なかなか予約が取れない人気列車に育ったこともあり、合計3編成に増備され、9月21日からは、京都~賢島間での運行が始まります。とくに、一部屋ずつしかない「洋風個室」と「和風個室」は、専用電話で食事の注文ができ、食事を部屋まで届けてくれるので、ファミリーの旅行に大人気となっています。このように、伊勢志摩への旅行の新しい交通手段として「しまかぜ」は快進撃を続けているのです。

 

座席の種類は4種類。旅の方法で選べる特徴ある空間

 「しまかぜ」の座席には、独立した1人座席と2人座席が用意されている「プレミアムシート」、4人~6人のグループ旅行に最適な「サロン席」、靴を脱いで家のようにくつろげる「和風個室」、ゆったりしたソファでくつろげる「洋風個室」の4種類が用意されています。個室はドアによりプライバシーが守られているので、小さい子供のいる家族におすすめの部屋です。個室は3人で利用できますが、1人~2人でも3人分の運賃と特急料金と個室料金を支払えば利用できます。

 どの座席にするか迷うところですが、… 続きを読む

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中嶋 茂夫

中嶋 茂夫

株式会社中嶋商店代表取締役、阪南大学客員講師、鉄道ジャーナリスト、鉄道写真家

地域活性化をテーマにしたローカル線と、豪華寝台列車をはじめとする観光列車の観光効果をウォッチしている鉄道ジャーナリスト&鉄道写真家。「カシオペアVSトワイライトエクスプレス(洋泉社)」など著書多数。http://tetsubiz.nakajimashigeo.com/

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