続々登場!景色も料理も楽しめる「観光列車」の旅(第5回)

三陸を走る「TOHOKU EMOTION」で復興支援!

2014.09.05 Fri連載バックナンバー

 JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」が運行を開始した2013年10月、JR東日本でもレストランクルーズができる観光列車が満を持して投入しました。それが、「TOHOKU EMOTION(東北エモーション)」です。青森県八戸市と岩手県久慈市を結ぶ八戸線(八戸〜久慈)を走り、東北エリアへの旅行を活性化することで復興支援と地域の活性化に貢献しています。

 列車のプロジェクトには各分野のプロフェッショナルが集結。車内のBGMにもプロミュージシャンの半沢武志氏を抜擢するほどの念の入れようです。車両外観のデザインはJR東日本ではおなじみとなったデザイナーの奥山清行氏が担当し、おしゃれなレストランの雰囲気を演出しています。また、イラストはKOBIRIというデザインユニットが、ロゴデザインは鈴木直之氏が担当し、案内用パンフレットや車内のランチョンマットでこれらのデザインを見ることができます。

 JR東日本の運行ということで関東圏での宣伝が行き届き、また、土日祝日中心の限定的な運行ということもあり、観光列車の中では最も予約が取りにくく、人気を博しています。車内で提供される食事メニューのバリエーションにも気を使っており、料理を担当するレストランが半年に一度、メニューは3カ月に一度変わるので、リピートしても毎回違う料理を楽しむことができます。

 3両編成の車両は、個室、オープンキッチン、ダイニング席に分かれていて、真ん中2号車の車両のオープンキッチンに足を運べば、シェフが調理している様子を間近で見ることもできます。キッチンスペースにまるまる1両を使っているのは、日本ではTOHOKU EMOTIONだけで、48人分の皿を並べて盛りつけをする様子は圧巻です。他の観光列車が大きな厨房を設けず、必要最低限のスペースで食事の提供を行っているのとは対照的です。

 目的地の久慈は、連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地として一躍有名になり、訪れる観光客が今も衰えることがありません。

 

2人以上の利用が前提の座席と個室

 チケットの購入には注意が必要です。通常、JRの列車の座席はみどりの窓口で購入できますが、TOHOKU EMOTIONは時刻表に掲載されない団体扱いの列車なので、旅行会社のツアー商品のみで販売されます。そのため2人以上での申し込みが必須となっています。1人旅ができないのは残念ですが、気の合う仲間を誘って行きたいところです。相席になることがないので、思う存分会話と食事を楽しめます。

 車両の中でも発売後すぐに完売になるほど人気なのが、… 続きを読む

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中嶋 茂夫

中嶋 茂夫

株式会社中嶋商店代表取締役、阪南大学客員講師、鉄道ジャーナリスト、鉄道写真家

地域活性化をテーマにしたローカル線と、豪華寝台列車をはじめとする観光列車の観光効果をウォッチしている鉄道ジャーナリスト&鉄道写真家。「カシオペアVSトワイライトエクスプレス(洋泉社)」など著書多数。http://tetsubiz.nakajimashigeo.com/

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