いつかは行きたい世界遺産ガイド(第5回)

世界遺産で野生動物たちと触れ合おう!

2014.09.02 Tue連載バックナンバー

 「野生動物はめったに見ることのできないものだ」。日本で暮らしているとこんな先入観を持ちがちだ。

 でも「動物の楽園」と言われている世界遺産を訪ねると、野生動物はどこにでもいて、この星が生命に満ちあふれていることを思い出させてくれる。

 今回は、動物たちと触れ合うことのできる世界自然遺産を紹介したい。

 

野生の王国「セレンゲティ国立公園(タンザニア)」

 アフリカを旅していて驚いたのは、バスや電車の車窓からしばしばキリンやシマウマが眺められたこと。ホテルにチェックインしたら「道路や庭にゾウが歩いていたら絶対に近づかないように」なんて注意されたこともあった。

 それほど動物の影が濃いアフリカでも、特に野生動物たちが集結するビッグイベントがグレイト・ミグレーション(大移動)だ。

 年に2度、ヌーを中心とする草食動物たちは幅100mほどのマラ川沿いに集まり、対岸へと川渡りを行う。集まるヌーの数、数百万。この時期、大地はヌーの群れに覆い尽くされる。

 川の中にはワニ、対岸にはライオンやチーター、空にはハゲワシが力尽きたヌーたちを待ち受ける。それでも子を産み育てるために、雨季後の豊富な新芽を求めてヌーたちは川を渡る。

 勇気ある1頭のダイブをきっかけに、泳ぎのできないヌーたちの決死の川渡りがはじまる。もっとも、命懸けであるのはワニやライオンも同じ。数と体格で劣る彼らは、弱ったヌーを襲わなければ自分たちが踏み潰される。

 セレンゲティ国立公園をはじめとする東アフリカ最大のアトラクションは、数多くの野生動物が暮らすサバンナのサファリだ。乾燥していて背の高い樹木の生えないサバンナだからこそ、遠くの動物まで広く見渡すことができる。「野生の王国」セレンゲティであれば、グレイト・ミグレーションの時期でなくても動物のあまりの多さに驚くに違いない。… 続きを読む

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長谷川 大

長谷川 大

世界遺産&旅行ライター

横浜国立大学卒業後、出版社勤務。三国志・戦国時代・幕末・ギリシア神話など、歴史ものを中心に編集・ライティングを行う。世界一周の旅を経てフリーの編集者・ライターとして活動中。これまでの訪問国数は68か国、世界遺産は182か所。All About「世界遺産」公式ガイド。http://allabout.co.jp/gm/gt/563/

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