広がりをみせる「プチ贅沢」(第2回)

「プチ贅沢」時代の実相を追う

2014.06.25 Wed連載バックナンバー

 景気の改善傾向や少子高齢化、ネットの普及などを背景にいまや消費の主流になりつつある「プチ贅沢」。実際に具体的にはどんなものが売れているのだろう。そして売れる理由は何か。

 

ささやかな高級志向が垣間見られる業界

 プチ贅沢をてっとり早く味わうには食品が妥当なのかもしれない。実際、4月の消費増税後、デパ地下の食品売り場で最も人気のある行楽弁当は2,000円前後。増税後は消費税分の端数が上乗せされ、千円札1枚でおつりがくる弁当が減った。どうせ1,000円以上を支払うのなら、「ちょっと豪華な弁当にしようか」と思う層が少なくないようで、この春先は高級料亭の花見弁当が一番人気だったという。

 普段の食卓でも高級志向が出はじめている。コンビニエンスストア最大手のセブンイレブンが2013年4月に発売した「金の食パン」が好例だ。2枚入りで125円と普通の食パン1斤に相当する値段だが、原材料や手ごねにこだわって付加価値をPRしたところ、発売4カ月で1,500万個を売り上げた。

 高級ホテルのザ・プリンスパークタワー東京(東京都港区)が2月14日から3月末まで売り出した同ホテルの料理長による出張ケータリングサービス「マイ・ホテル・シェフ」も注目に値する。ワインとソムリエの出張料は別料金だが、プロのテーブル・コーディネーターによるテーブルセッティング付きで、食事に使った食器は記念として客に進呈される。東京23区内、1日1組限定で2人分が税込み90万円。1人追加ごとに38万円、6人まで対応可能という内容だった。

 今年4月から税制改正で、資本金1億円以上の大企業が接待で使った飲食費の50%は損金算入できる。バブル期の1992年度で総額6兆円を超えていた企業の交際費は2011年度に半減しているが、この改正で高級飲食店の需要が盛り返すのではないかとみられている。

 プチ贅沢の発露は家電でもみられる。10万円の炊飯器や3万円の扇風機、7万円の掃除機が売れているのだ。扇風機はダイソンの新デザイン、掃除機はお掃除ロボット「ルンバ」だが、いずれも量販品と違って値引きをめったにせず、限られた店舗でのみ購入できるという付加価値が売り物だ。

 新車販売でも高級車が気を吐いている。… 続きを読む

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産経デジタル

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