ラーメン評論家・大崎裕史の「ラーメン最前線」(第45回)

「王道つけめん」レジェンド3軒とその弟子たち

2016.02.18 Thu連載バックナンバー

 「つけめん」の元祖は東池袋大勝軒であり、誕生してから半世紀以上の歴史がある。第25回でその系統の紹介をしたが、昨今の「つけめんブーム」は2005年~6年に誕生したレジェンド3軒の存在が大きい。今回はその3軒と、そこから拡がっている弟子の店を紹介してみたい。

 いずれも濃厚スープに太麺という、いわゆる「王道スタイル」。新旧店舗の食べ比べも面白い!

 

「行列」や「スタイル」など、いくつもの伝説を作った「六厘舎(JR山手線『大崎駅』(353m))

 今のつけめんブームを語る上でまずは「六厘舎」を語らねばならない。創業は2005年4月。オープン時は現在よりもっと駅から離れた住宅街にあった。

 開店当初はやや苦戦していたが、絶えず味の改良をしていく過程でちょうど携帯電話によるラーメン情報が活性化し、マニアックなファンが増えて行った。その後、「2時間待ち」「100人超え」という伝説の行列店になり、周辺住民などからのクレームで営業を続けることが出来なくなり「人気過ぎて閉店」という伝説まで作ってしまう。2010年本店の最終営業日には前日の営業終了から並ぶ人が出て、「17時間半待ち」という記録まで出てしまった。

 その人気を大企業もほっておくはずがなく、2009年6月には東京駅の東京ラーメンストリートに、2012年5月には東京スカイツリーのスカイツリータウンに、2014年3月には羽田空港にも出店。観光主要三拠点を押さえた格好になる。

 「六厘舎」は行列だけが伝説ではない。超濃厚スープと極太麺を組み合わせた先駆者でもある。東池袋大勝軒の思いを受け継ぎながらも麺とスープを独自に進化させ、「六厘舎スタイル」を確立した。またスープの上に海苔を浮かせ、そこに魚粉を乗せて途中で混ぜることで味を変えるということを始めたのもここだ。今ではいろいろ変えてしまったが、各店舗の行列は変わらず、相変わらずの人気を誇っている。

 

「六厘舎」の絶頂期を支えた店主が独立した「つけめん さなだ(JR武蔵野線『三郷駅』(957m))… 続きを読む

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大崎 裕史

大崎 裕史

株式会社ラーメンデータバンク取締役会長 日本ラーメン協会理事

毎年駒沢オリンピック公園で開催されている東京ラーメンショー実行委員長。自称「日本一ラーメンを食べた男」(2016年11月で約23,000杯)として雑誌やテレビに出演。ラーメン集合施設やカップ麵などの監修も多数の実績あり。著書として「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)、「無敵のラーメン論」(講談社現代新書)、他。

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