ラーメン評論家・大崎裕史の「ラーメン最前線」(第26回)

長崎に行かなくても大丈夫!?都内ちゃんぽんの名店

2015.04.30 Thu連載バックナンバー

 長崎県の麺料理といえば、誰もが知ってる「長崎ちゃんぽん」。できれば長崎にまで行って本場のものを食べたいところだが、実は東京都内でもレベルの高い店はたくさんある。

 それでは、都内の「長崎ちゃんぽん」はどこがおいしいのか?店ごとにどのような違いがるのか? 9日で18軒を実食してみたら、いろんなことが見えてきた。今回はカテゴリー別に分けて、都内の長崎チャンポンのおいしさを紹介する!

 ちなみに長崎ちゃんぽんの麺は「長崎県で作った唐灰汁(とうあく)麺」じゃないと長崎ちゃんぽんと言えないキマリがある。だから細かいこと言えば、今回紹介する店舗の中には「長崎ちゃんぽん」とは呼べない店もあるのだが、そのあたりの情報も含めて取り上げる。

 

都内における重要店舗「長崎飯店」グループ

 まずは都内の重要店舗として「長崎飯店」4店舗を紹介する。一番古いのが「高田馬場店」で創業44年。その4年後に「渋谷店」がオープン。この2店舗は女性が経営している。その兄が「虎ノ門店」を経営し、創業35年。弟が「麹町店」を20年前に出店。つまり親族で4店舗を経営しているのだ。赤坂にも関連する「長崎飯店」があったが今は閉店している。

 親族経営ではあるが歴史を積み重ねてきているので味や見た目は結構違ってきているが、麺は長崎から取り寄せ、スープや大まかな具材はよく似ている。写真は「虎ノ門店」のもの。「渋谷店」がやや薄味で仕上げているのに対して「虎ノ門店」は塩味や胡椒が利いて、近くのサラリーマンに人気。昼時は並ぶ人も出る。

 また「麺抜き」や「ダブル」などの個性的なメニューがある。「麺抜き」はその通りに麺が入って無い。具沢山なので麵が無くてもそこそこ腹に溜まる。チャーハンセットを頼むとミニちゃんぽんのようなスープ(70円)が付くのだが「ダブル」を頼むとこれが2個付く。ちゃんぽんのスープや具も楽しみながらチャーハンを食べることができるのだ。ただし、昼時はかなり混雑するために簡易的な作り方をする場合もあるようなので要注意。

 

「長崎飯店」出身の店

 前段で「都内の重要店舗」と書いたが、その理由は都内に4店舗あるから、ではない。「長崎飯店」出身の店がさらに4店舗もあり、その影響力が大きいことがうかがえるからだ。赤坂にあった「長崎飯店」の出身が「ながさき」(新日本橋)、「長崎飯園」(秋葉原)、「金葉庭」(赤坂)の3軒。3軒とも出汁を活かして食べさせるタイプで、あっさりしてやや薄めなのが特徴だ。

 長崎飯店の渋谷店出身が運営しているのが「長崎菜館」(八丁堀/宝町)。こちらは写真を比べていただければわかるように、量的に変貌を遂げている。「ちゃんぽん界の二郎」と呼んでも良さそうな野菜の山。麺に届くまでかなり苦労をしたが、腹一杯食べるには好都合の店。

 

本場・長崎で修行した店

 長崎ちゃんぽんを出している店は圧倒的に長崎出身が多い。地元の味を東京で、という心意気なのだろう。そんな中でも「長崎の店で修行」した後に東京で出店した店がある。… 続きを読む

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大崎 裕史

大崎 裕史

株式会社ラーメンデータバンク取締役会長 日本ラーメン協会理事

毎年駒沢オリンピック公園で開催されている東京ラーメンショー実行委員長。自称「日本一ラーメンを食べた男」(2016年11月で約23,000杯)として雑誌やテレビに出演。ラーメン集合施設やカップ麵などの監修も多数の実績あり。著書として「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)、「無敵のラーメン論」(講談社現代新書)、他。

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