世界遺産が世界遺産である理由(第17回)

世界遺産の楽しみ方~知性的鑑賞法と感性的鑑賞法

2015.11.04 Wed連載バックナンバー

 世界には千件を超える世界遺産がある。ピラミッドやグランドキャニオンのようにひと目ですばらしさが伝わるわかりやすい世界遺産がある一方で、その価値がよくわからない世界遺産も少なくない。

 世界遺産条約によると、いずれの世界遺産にも「顕著な普遍的価値」があるということになっている。これもいまいちピンと来ない表現だ。

 今回は世界遺産の価値を正しく捉えるためにふたつの鑑賞法を紹介したい。

 

世界遺産の知性的鑑賞法

 わかりやすく理解していただくために、絵画の鑑賞について考えてみたい。ここにカンディンスキーの「印象III <コンサート>」がある。この抽象画はいったいどのように見るべきなのだろう?

 芸術作品は場所や時間を超えて評価されるものだ。モーツァルトの音楽やゴッホの絵には人種や国家、思想や信条、時代や性別を超えた普遍的な価値がある。言い換えれば、正しく捉えさえすれば芸術作品は誰にでも理解することができるということだ。

 知性的鑑賞法は知性、つまりロジック(論理)で対象を捉える方法だ。カンディンスキーの絵に対してはこのような問いを立てて解いていく。… 続きを読む

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長谷川 大

長谷川 大

世界遺産&旅行ライター

横浜国立大学卒業後、出版社勤務。三国志・戦国時代・幕末・ギリシア神話など、歴史ものを中心に編集・ライティングを行う。世界一周の旅を経てフリーの編集者・ライターとして活動中。これまでの訪問国数は68か国、世界遺産は182か所。All About「世界遺産」公式ガイド。http://allabout.co.jp/gm/gt/563/

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