「面白い」には理由がある!大ヒット漫画を分析(第5回)

2014年、いま改めて『新世紀エヴァンゲリオン』

2014.02.26 Wed連載バックナンバー

 1995年に始まったアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」は、「3大アニメ」のひとつに数えられ、他の2作品「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」同様、放送時の視聴率は振るわなかったものの、後に注目されてからは爆発的な人気を博した。キャラクターデザインを担当した貞本義行氏による漫画版はアニメ放映に先駆け、94年に連載がスタートした。

 

アニメ版と漫画版

 「2014」という数字を見ると、「エヴァ」の操縦席に刻まれていたのを思い出す。人類が造りだした究極の汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン、その初号機が開発された年だと思われる。セカンドインパクトが2000年、その1年後に主人公・碇シンジが生まれ、彼が14歳になった2015年が物語の始まりである。

 漫画版「新世紀エヴァンゲリオン」の連載開始はセカンドインパクト以前の1994年。20年近い制作時間を重ねつつ、作中で描かれる「未来」に追いついたわけだ。

 漫画というメディアは、迫力においてアニメーションには敵わない。動き、色彩、光、音声、音響、BGMなど、人気漫画作品がアニメ化を期待されるのは、宣伝効果によって広く世間に認知されることもあるが、面白い物語をより五感の情報量の多いメディアで観てみたい欲求があるからだ。

 貞本版「エヴァ」は、さすがに迫力の点においてアニメには敵わないが、一枚絵の美しさがある。「王立宇宙軍 オネアミスの翼」(1987年)のキャラクターデザインと作画監督を担当したのが貞本氏で、この時は大友克洋色が濃い。「エヴァ」を見たとき、その画風の変貌ぶりに驚いたものだった。この「エヴァ」に出てくる少年少女たち、肩幅が狭く柳のような細い腰をもった華奢なシルエット、中性的で簡素な目鼻立ちが、ほどなく時代の主流になっていく。… 続きを読む

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酒式/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

酒式/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

脱サラして漫画家を志し、週刊少年サンデーで漫画デビュー。その後さまざまに名前を変えて作品を出しながら、漫画の世界にしがみつく。日本酒党。

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