城メグリスト・萩原さちこの「名城に学ぶ」(第6回)

松本城/5棟の国宝から成る、現存天守群を擁する城

2014.02.10 Mon連載バックナンバー

 こんにちは。城メグリストこと城郭ライターの萩原さちこです。前回の小田原城の記事はいかがでしたか?人気の城や話題の城にスポットを当て、魅せられる理由や感じたことを、時にビジネス視点も交えながらお伝えしていくこの連載。第6回は、松本城(長野県松本市)です。

 

威風堂々とたたずむ国宝の現存天守群

 風光明媚な北アルプスや美ヶ原を借景に、凛とたたずむフォトジェニックな松本城の天守。日本で唯一現存する、戦国時代に築かれた漆黒の五重天守です。全国で天守が現存するのは12城、五重の天守が現存するのは松本城と姫路城の2城だけです。

 どこか武骨で重厚感のある雰囲気が、松本城天守の魅力。黒漆塗りの下見板と白漆喰壁のコントラストが青く澄んだ空にパッと映え、絵画のような美しさです。春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は深雪と、四季折々の彩りも美しく、まさに日本の美意識をビジュアライズした景観です。平地に築かれた平城であるため山々に囲まれていますが、閉塞感があるどころかむしろ開放的で、空や山などの自然を取り込んだような壮大さもあります。

 

増築を繰り返して完成した歴史の結晶

 松本城天守のおもしろいところは、ひとつの建造物のように見えて、実は5棟が連結した複合建造物であることです。… 続きを読む

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萩原 さちこ (城メグリスト)

萩原 さちこ (城メグリスト)

城郭ライター、編集者

執筆業を中心に、メディア出演、講演、講座もこなす。著書に『わくわく城めぐり』(山と渓谷社)、『戦国大名の城を読む』(SB新書)、『日本100名城めぐりの旅』『「現存」12天守めぐりの旅』(学研パブリッシング)、『お城へ行こう!』(岩波ジュニア新書)など。『月刊歴史読本』(KADOKAWA)で「萩原さちこのこだわり城郭探訪」連載中。文化財石垣保存技術協議会会員、日本城郭検定公式サポーター。公式サイトはhttp://46meg.jp

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