城メグリスト・萩原さちこの「名城に学ぶ」(第2回)

江戸城/一挙両得のシステムで完成した日本一の巨城

2013.12.25 Wed連載バックナンバー

 こんにちは。城メグリストこと城郭ライターの萩原さちこです。前回の竹田城の記事はいかがでしたか?人気の城や話題の城にスポットを当て、魅せられる理由や感じたことを、時にビジネス視点も交えながらお伝えしていくこの連載。第2回は、江戸城(東京都千代田区)です。

 

徳川幕府の栄華を支えた、日本でいちばん大きな城

 徳川幕府の本拠地として264年間君臨した江戸城は、おそらく日本でもっとも1日あたりの訪城者数が多い城。東京都内のビジネスパーソンであれば、何度も足を踏み入れているはずです。「…と言われても…江戸城ってどこ?」と疑問に思うのがごもっともな反応でしょう。

 現在の皇居がある場所が、江戸城です。内堀通りに囲まれた一帯を中心部とし、その一部である西の丸と呼ばれる区画が皇居として使用されています。皇居東御苑として整備され一般公開されているのが、本丸・二の丸・三の丸の一部。北の丸公園は、かつての北の丸にあたります。

 これだけもかなり広大ですが、ここまでが内郭と呼ばれるエリアで、さらに外郭という同心円状の囲みが外側に存在します。御茶ノ水付近の神田川がその堀の一部で、そこから市ヶ谷、四ッ谷、虎ノ門と続き、東は隅田川まで。永代橋や両国橋の手前までが城域です。御茶ノ水から四ッ谷にかけてJR中央線の線路と平行している川は、実は江戸城の外堀なのです。外堀沿いに「赤坂見附」という駅名がありますが、「見附」とは城門に置かれた見張り番所のことで、その跡地になります。外郭の総延長は約16km、江戸城の総面積はなんと230万平方メートルにも及び、その規模は日本城郭史上最大です。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

連載記事

備中松山城/雲海に浮かぶ、日本で唯一の現存天守
萩原 さちこ (城メグリスト)

萩原 さちこ (城メグリスト)

城郭ライター、編集者

執筆業を中心に、メディア出演、講演、講座もこなす。著書に『わくわく城めぐり』(山と渓谷社)、『戦国大名の城を読む』(SB新書)、『日本100名城めぐりの旅』『「現存」12天守めぐりの旅』(学研パブリッシング)、『お城へ行こう!』(岩波ジュニア新書)など。『月刊歴史読本』(KADOKAWA)で「萩原さちこのこだわり城郭探訪」連載中。文化財石垣保存技術協議会会員、日本城郭検定公式サポーター。公式サイトはhttp://46meg.jp

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter