銘酒ふれあいの旅(第9回)

バーボンの赤い封蝋―アメリカの魂と誇り―

2013.11.09 Sat連載バックナンバー

 皆様ご機嫌いかがでしょうか。株式会社ミントスの大石敏夫です。いつも「銘酒ふれあいの旅」にアクセスいただきましてありがとうございます。今回は少し昔の話で恐縮ですが、アメリカの田舎町で出会ったバーボンの銘酒メーカーズマークとそのバーボンを育んだアメリカの魂と誇りについてお伝えしたいと思います。

 

モーゼスレイクと乗員訓練センター

 シアトルからI-90(インターステイト90号線)を東に向かい、カスケード山脈を越えるとコロンビア川が流れる大平原が横たわっている。数百キロ先のロッキー山脈まで、延々と草原が続く。アメリカは広い。I-90は地平線の他に何も見えない世界をどこまでも真っ直ぐに伸びている。
 地平線の彼方に向かって大平原を一直線にとばしていくと、丁度シアトルとスポケ―ンの中間あたりでモーゼスレイクという町にたどり着く。冬になると、西部劇によく出てくるローリンググラスが道をくるくると舞っている、人口2万人ばかりの小さな田舎町である。
 サイレントマジョリティとニクソンが呼んだ、アメリカの田舎のどこにでもありそうなこの小さな町に、かつてB52が離着陸していた巨大な白い滑走路が走っている。この滑走路を使って某航空会社は、パイロットの実用機課程訓練を行なっていた。田宮二郎と松坂慶子が主演したテレビドラマ「白い滑走路」の訓練ロケは、このモーゼスレイクで撮影された。
 現在は残念ながら訓練センターは閉鎖されてしまったが、その昔、私はこの訓練センターで働いていたことがある。
 当時はDC8型機が1機常駐していて、ときどきB747型機が日本よりフェリーインしていた。駐在員と出張者を合わせて100名以上の人員がこの訓練センターで働いていた。当然、多くの訓練出張者を収容する宿泊施設が必要である。当初はホテルを契約し、何とか賄っていたが、ジャンボ(B747)が国際線に就航し訓練量が増えるに伴い、新たに専有の施設が必要となっていた。… 続きを読む

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大石 敏夫

大石 敏夫

株式会社ミントス 代表取締役社長

1972年日本航空株式会社入社、勤労部、客室乗員訓練部、日航財団事務局長、運航乗員訓練部副部長等を務め、JALシミュレーターエンジニアリング常務取締役にて2007年退職。主に人材管理・育成部門を担当。
現在、ビジネスマナー、コミュニケーション中心とした研修会社、株式会社ミントスを経営するかたわら、大学にて講義を行っている。元桜美林大学特任教授、城西国際大学講師、日本観光研究学会会員、日本国際政治学会会員、メンタルヘルス資格(ラインケア)。

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