銘酒ふれあいの旅(第6回)

伝統と革新の国イギリスの銘酒「ザ・マッカラン」

2013.09.29 Sun連載バックナンバー

 皆様ご機嫌いかがですか。株式会社ミントスの大石敏夫です。「銘酒ふれあいの旅」をご愛読いただきましてありがとうございます。さて、今回はイギリスの旅第3弾、伝統と革新の国イギリスの銘酒「ザ・マッカラン」をお届けします。シングルモルト・スコッチウイスキーのロールスロイスと言われるザ・マッカランと、伝統と革新が交差する街オックスフォードサーカス界隈のパブについてお伝えします。

 

オックスフォードサーカスと伝統の百貨店「リバティ」

 オックスフォードサーカスは東京で言えば銀座である。東西に走るオックスフォードストリートと南北に走るリージェントストリートが交わる地点がオックスフォードサーカスだ。
 その交差点から、高級ブティックが並ぶリージェントストリートを南に少し下ると、チューダーリバイバル様式の美しい建物が見えてくる。伝統と歴史を誇る高級百貨店「リバティ(Liberty)」だ。建物の黒い梁が、白い壁の外に張り出したハーフティンバーの建物である。なんでもイギリスの指定建造物に指定されているという。
 中に入ると中央が天井まで吹き抜けになっていて、そのまわりを各フロアーが取り囲んでいる。天井ガラスから差し込む日の光が柔らかく身体を包んでくれる。ほっとする瞬間だ。20世紀初頭の前近代イギリスの趣を残す、なんとも味わい深い空間である。地下に下りると紳士用品売り場だ。お目当ては、リバティプリントのネクタイである。

 わざわざリージェントストリートをぶらつくのは、何もリバティで買い物をするためばかりではない。リバティの裏口を出ると、「ザ・クラッチャン(The Clachan)」というパブがある。19世紀末に営業を開始したヴィクトリアン・パブで、リバティが昔所有していたことがあるという。ぶらぶら来たのは、このロンドンでも屈指の伝統を誇るパブで、シングルモルト・スコッチウイスキー「ザ・マッカラン(The Macallan)」を飲みたいと思ったからである。クラッチャンはちょうどカーナビ―ストリートの入り口に面するキングリーストリートにある。

 

カーナビ―ストリートとパブ「ザ・クラッチャン」

カーナビ―ストリート カーナビ―ストリート(carnaby street)は、リージェトストリートから東に2本入った小路である。
 周りを見ると、歴史と伝統を誇るロンドンの一流店が軒を並べている。またリージェントストリートを挟んで、反対の西側には背広の語源とも言われるサヴィルロウ(Savile Row)がある。まさに現代に続く伝統の発祥の地である。
 一方で、このカーナビ―ストリートはロンドンでも最先端を行く革新的で過激な若者の通りなのだ。最近はその過激さが影を潜めているが、1960年代はロック・ファッションのメッカであった。ミラーでぎらぎらに飾り立てたスクーターに乗り、細身の三つボタンスーツに髪を下したファッションの若者、いわゆるモッズ(Mods)がカーナビ―ストリートを闊歩していた。ポール・マッカートニーもミック・ジャガーもツイッギーも最先端のファッションを求め、この通りを歩いていたに違いない。伝統の街の真っただ中に、最も革新的な通りが存在し、しかも巧みに共生し違和感が無い。

ザ・クラッチャン その革新的なカーナビ―ストリートの入り口に、伝統を守る守護神の様に「ザ・クラッチャン(The Clachan)」が建っている。伝統と革新が火花を散らして接触し融合していく、その接点のような場所にザ・クラッチャンはあるのだ。

 『1898 The Clachan』と金文字で印された入口を入ると、重厚華麗なラブリー・ヴィクトリアの世界である。ここではいまだに、… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

大石 敏夫

大石 敏夫

株式会社ミントス 代表取締役社長

1972年日本航空株式会社入社、勤労部、客室乗員訓練部、日航財団事務局長、運航乗員訓練部副部長等を務め、JALシミュレーターエンジニアリング常務取締役にて2007年退職。主に人材管理・育成部門を担当。
現在、ビジネスマナー、コミュニケーション中心とした研修会社、株式会社ミントスを経営するかたわら、大学にて講義を行っている。元桜美林大学特任教授、城西国際大学講師、日本観光研究学会会員、日本国際政治学会会員、メンタルヘルス資格(ラインケア)。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter