銘酒ふれあいの旅(第3回)

木曽義仲の酒~木曽福島・七笑辛口純米酒~

2013.08.14 Wed連載バックナンバー

 皆様ご機嫌いかがですか。株式会社ミントスの大石敏夫です。前回はナパヴァレーのワイン「オーパスワン」とロバート・モンダヴィについてお話しましたが、今回は木曽谷の銘酒「七笑(ななわらい)」についてご紹介したいと思います。 最近は蒸留酒の焼酎、泡盛が人気ですが、醸造酒「日本酒」は日本の気候、風土にあった日本を代表するお酒です。

 

木曽路~中山道~

 中央自動車道を中津川でおりて、国道19号線を北上した。その道には木曽川とJR中央本線が並行して走っている。

 木曽路~中山道~島崎藤村が『夜明け前』の冒頭で「木曽路はすべて山の中である。あるところは岨(そば)づたいに行く崖の道であり、あるところは数十間の深さに臨む木曽川の岸であり、あるところは山の尾をめぐる谷の入り口である。一筋の街道はこの深い森林地帯を貫いていた。」と述べている。

 明治のころと違い、今は開発されてここまで山深くはないが、しかし大変な山の中であることには変わりない。「深い森林地帯を貫いている一筋の街道」すなわち中山道が、今では国道19号線となっている。

 19号線をしばらく北上すると「馬籠宿」だ。藤村はここで生まれ、この宿を『夜明け前』の舞台とした。主人公の青山半蔵は藤村の父がモデルである。
 馬籠宿から妻籠宿を過ぎさらに北上していくと、並行して流れている木曽川の谷底に、四角い巨岩がいくつも林立し、その間を清流が勢いよく下っている場所に出た。「寝覚の床」である。見た瞬間に目が覚めるような、清新な風景という意味であろうか。やはりこの道は、大森林を貫き、木曽川の清流をさかのぼる一筋の街道なのである。ともあれ、山の中の一本道を延々と北上していくと木曽福島の街に出る。

「ああ、ようやく木曽福島に来た。やっとここでうまい蕎麦にありつけるぞ」気が付くと既に午後1時を回っていた。

 

蕎麦と酒

 木曽福島には「くるまや」という古い蕎麦屋がある。
 その店は中山道からJR福島駅の先を左に入り、行人橋のそばにあった。

 いつもこの町に来ると、この古い蕎麦屋に上がり込み、玄蕎麦を食べる。かえしは、代々伝わる秘伝のつゆで、日高昆布や、かつお節、さば節、日本酒が配合されていると聞いた。生蕎麦の風味とこのつゆの旨味で、幸せな気分に浸れること請け合いである。今は車なので、お酒は飲めないが、今晩山荘からタクシーに乗り、再びここにきて、名物の「すんき」を肴に「七笑」を飲もうと固く決意するのだ。… 続きを読む

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大石 敏夫

大石 敏夫

株式会社ミントス 代表取締役社長

1972年日本航空株式会社入社、勤労部、客室乗員訓練部、日航財団事務局長、運航乗員訓練部副部長等を務め、JALシミュレーターエンジニアリング常務取締役にて2007年退職。主に人材管理・育成部門を担当。
現在、ビジネスマナー、コミュニケーション中心とした研修会社、株式会社ミントスを経営するかたわら、大学にて講義を行っている。元桜美林大学特任教授、城西国際大学講師、日本観光研究学会会員、日本国際政治学会会員、メンタルヘルス資格(ラインケア)。

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