銘酒ふれあいの旅(第2回)

ロバート・モンダヴィとオーパスワン

2013.07.29 Mon連載バックナンバー

 今日は、株式会社ミントスの大石敏夫です。

 前回は、伊良部島の泡盛「宮の華 華翁」について述べましたが、お酒と土地の情報紹介だけですと味気ないので、紀行風のエッセイにしてみました。多少場違いとお思いになるかもしれませんが、話題作りに是非お読み継ぎください。

 

サンフランシスコからナパヴァレーへ

 サンフランシスコは坂の街だ。坂を下り海岸に出て、海峡を跨ぐゴールデンゲイトブリッジを渡り、海岸線を北に向かった。1987年の夏であった。

 道沿いの海岸は、入り江が複雑に入り組んだ湿地帯で、背の高い葦のような草が生い茂っていた。右手はサンパブロベイである。湾をまわって、37号線から29号線に入り、北上するとナパ・カンテイーだ。ナパの街に続く道を走っていくと、両側に葡萄畑が見えてきた。カリフォルニアの夏は気持ちが良い。明るい太陽が緑の葡萄畑に降り注ぎ、彼方には青い山並みが見える。その先には果てしなく広がる空があった。葡萄畑のあちこちには、大きなワインシャトウが点在していた。ナパは全米一のワインの産地だ。気候は乾燥温暖な地中海性気候で良質な葡萄がとれる。カリフォルニアワインはその良質な葡萄の賜物だ。
 29号線は別名ワイン街道と呼ばれ、ナパヴァレーに入ると両側に多くのワイナリーが並んでいる。車はオークヴィルにさしかかった。ナパヴァレーで最も良質なカベルネソーヴィニヨンが生産される一等地である。そのオークヴィルにロバート・モンダヴィのワイナリーがある。

 

オーパスワン誕生とパイロット訓練センター

 当時すでに自社ブランドのワインで成功を収めていたロバート・モンダヴィが、フランスボルドーで有名なシャトー「シャトー・ムートン・ロートシルト」を経営するバロン・フィリップ・ロスチャイルドと共同で、1978年に新しいワイナリーを創設した。
 ナパヴァレー最高級のカベルネソーヴィニヨンと、本家フランスボルドーの技を融合させ新しい高級ワインをつくるためのワイナリーだ。ワインの名前を「オーパスワン」といった。

オーパスワン誕生とパイロット訓練センター ナパには私が勤めていた航空会社のパイロット基礎課程訓練センターがあった。基礎課程訓練とは、簡単に言うと、航空会社の乗務員となるのに必要な最低限の三つのライセンスを取らせるための訓練である。日本には訓練に適した使い勝手の良い空港が無いので、1971年より、このナパヴァレーにあるナパカンティエアポートに訓練センターをつくり小型航空機で訓練に励んでいたのだ。そんな関係で、私はナパに頻繁に来ていた。… 続きを読む

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大石 敏夫

大石 敏夫

株式会社ミントス 代表取締役社長

1972年日本航空株式会社入社、勤労部、客室乗員訓練部、日航財団事務局長、運航乗員訓練部副部長等を務め、JALシミュレーターエンジニアリング常務取締役にて2007年退職。主に人材管理・育成部門を担当。
現在、ビジネスマナー、コミュニケーション中心とした研修会社、株式会社ミントスを経営するかたわら、大学にて講義を行っている。元桜美林大学特任教授、城西国際大学講師、日本観光研究学会会員、日本国際政治学会会員、メンタルヘルス資格(ラインケア)。

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