元客室乗務員が教える経営者のためのビジネスマナー(第1回)

知っておきたい言葉遣い、使ってほしくない若者言葉

2013.07.24 Wed連載バックナンバー

 皆様、はじめまして。今回から「経営者の為のビジネスマナー」を担当させていただく大石信子と申します。私は元日本航空の客室乗務員をしておりました。その後、ビジネスマナーインストラクターとして、数多くの研修をしてまいりました。その中で、経営者、管理職の皆様から、こっそりと、「いやあ、そんなマナーだったとは知らなかったよ」と打ち明けられることもしばしば。そんな話題も交えながら、皆様のお仕事に役立つコラムにしていきたいと思っております。

 

日本人なら避けては通れない敬語

 まず、1回目は敬語、言葉遣いのお話から始めたいと思います。「言葉使い」ではなく、なぜ「言葉遣い」と言う字を遣うのでしょうか?「使う」は道具として使うという意味で、言葉には心遣いが必要だからです。
 敬語には「尊敬語」、「謙譲語」、「丁寧語」があります。このように言うとうんざりなさる方もいらっしゃるかもしれませんが、もう少しおつきあいください。

 「尊敬語」は、相手の方に対する尊敬の気持ちをこめて表す言葉です。
 「謙譲語」は、相手の方に対する尊敬の気持ちを込めたご自身の動作等を表す言葉です。
 「丁寧語」は、表現を丁寧にした言葉です。
 これでは分かりにくいかと思いますので、主語をつけて考えてみましょう。

 まず、「尊敬語」の場合。「お客様が」「社長が」というように、目上の方を主語にして文章を作ってみると分かり易いと思います。

例1 行く   
 この1語だけを敬語にしろと言われてもわかりにくいので、「お客様が」という主語をつけて考えてみましょう。
・お客様がいらっしゃる。

例2 来る  
 これはどうでしょう?
・お客様がいらっしゃる。
 ここでも「いらっしゃる」を遣います。その他に
・お客様がお見えになる。
・お客様がお越しになる。
もよく遣います。これだけでずいぶん言葉の品格が上がったとは思いませんか?

 次に、謙譲語の場合。こちらは主語を「私が」にすると分かり易いと思います。

例3 行く 
 では、「私が」という主語をつけて考えてみましょう。
・私が参る。参ります。
 ここで気を付けていただきたいのは、主語とセットにして覚えるということです。
 よくある間違いに、「お客様が受付に参りました」というのがあります。もう皆様はお分かりでいらっしゃいますね。お客様という主語の後に「参る」という謙譲語は付きません。
「お客様が受付にいらっしゃいました」
「お客様が受付にお越しになりました」が正解です。

 では、こちらはどうでしょう?
「お客様がおっしゃられました」
 一見丁寧な言い方に見えますが、実は間違いです。「おっしゃる」は「言う」の尊敬語です。「おっしゃる」に「れる、られる」が重なると二重敬語になり、間違いです。「お客様がおっしゃいました」が正解です。

 

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大石 信子

大石 信子

株式会社ミントス 取締役副社長

日本航空株式会社 客室乗員部 国際線客室乗務員・ビジネススクールスチュワーデス課講師・JALコーディネーションサービス(現JALアカデミー)接遇マナーインストラクター・大手金融機関CS指導員を経て2007年に株式会社ミントスを設立、取締役副社長に就任。2008年より城西国際大学観光学部ビジネスマナー講師として教鞭をとる。
接遇マナーインストラクターとして20余年、主に金融機関、介護福祉施設を中心に年間100回近くの研修、講演の依頼がある。
株式会社ミントス http://mintos.jp

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