ワインを楽しみ、人生を楽しむ(第1回)

訓練所でのワインとの出会い「シャトー・マルゴー」

2013.07.23 Tue連載バックナンバー

 皆様、はじめまして!株式会社ミントスでビジネスマナーインストラクターをしております大石信子と申します。以前日本航空の客室乗務員として世界各国に行く機会があり、食べる事、飲むことこそ人生の楽しみだと自負している私の様々な出会いをお話していきたいと思っています。

 

海外旅行がやっと手の届く存在になった時代

 昭和40年代、日本の空が身近なものに変わりつつあり、特別な人々だけが行くことが出来た海外旅行が一般の人たちに手が届くようになったあの頃。
 手が届くようになったとはいえ、普通の人たちには一生で一回の海外旅行という、海外に行くこと自体が夢であった時代、海外の情報も少なく、テレビで見る「兼高かおる世界の旅」が、未知の世界への扉を開いてくれました。

海外旅行がやっと手の届く存在になった時代 その頃、B747通称ジャンボジェットが日本の空に導入されました。
 日本中が活気にあふれ、誰もが前へ前へと突き進んでいた時代、私は日本航空スチュワーデス訓練生として羽田空港近くの客室乗員訓練所で毎日厳しい訓練を受けていました。私達は18名の同期生が一緒でした。
 訓練所では機内業務の訓練、英語の他に日本女性としての嗜みとして茶道や和服の着付けも習いました。というのもご記憶の方もいらっしゃるかもしれませんが、当時日本航空国際線の機内ではスチュワーデスが訪問着を着てサービスをしていたからです。
 機内には更衣室などありませんので、洗面所で訪問着に着替えなければなりませんでした。訓練所の和室にテープが張ってあり、此の広さで着替えるという練習も今思い出せば懐かしい記憶です。上等の訪問着を着て、お客様に日本をアピールするという役割も担っていました。日本航空のサービスは日本女性が持つ「日本人の心」を目玉商品として、その気持ちの現れを「着物サービス」として二十数年続けていました。到着地の空港ではホテルまで和服のまま移動しました。若い訪問着の集団が空港を歩くと嫌でも目立つものです。観光客が押すシャッターの音が響きました。常夏の国ハワイでは夏物の絽の訪問着を着るという本格的で贅沢なサービスでした。

 

訓練中に初めて出会った赤ワインの忘れがたき味

 半年近くの訓練の中で大きなウエイトを占めていたのが、お食事と飲み物のサービスです。機内のファーストクラスではフルコースのディナーをお客様に提供します。
 世界三大珍味「キャビア、フォアグラ、トリュフ」と出会ったのも訓練所です。
 当時、今のように食事にワインという習慣はなく、スーパーやコンビニでも手に入るという代物ではありませんでした。
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大石 信子

大石 信子

株式会社ミントス 取締役副社長

日本航空株式会社 客室乗員部 国際線客室乗務員・ビジネススクールスチュワーデス課講師・JALコーディネーションサービス(現JALアカデミー)接遇マナーインストラクター・大手金融機関CS指導員を経て2007年に株式会社ミントスを設立、取締役副社長に就任。2008年より城西国際大学観光学部ビジネスマナー講師として教鞭をとる。
接遇マナーインストラクターとして20余年、主に金融機関、介護福祉施設を中心に年間100回近くの研修、講演の依頼がある。
株式会社ミントス http://mintos.jp

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