スポーツで学ぶ イノベーティブな仕事術(第2回)

朝青龍と白鳳から探る人気低迷の大相撲に必要なもの

2013.03.12 Tue連載バックナンバー

 大相撲人気が下げ止まらない。朝青龍が去った後の3年弱、一人横綱で大相撲を支え続けた白鵬。しかし、振り返れば朝青龍は様々な批判を浴びながらも、マスコミの注目を集め、大相撲人気の一翼を担っていた。勝利の喜びを全身で表現する朝青龍。表情を崩さない白鳳。好対照の二人の横綱に注目し現状打破のヒントを探った。

 

低迷の続く大相撲人気

新弟子検査合格者数年度別推移
【図表1】新弟子検査合格者数年度別推移
出典:新弟子検査合格者数と関取数(平成)

 角界の人気力士高見盛が引退した。朝青龍問題のほか、賭博、八百長などスキャンダルが続き、大相撲の人気が低迷、新弟子の合格者数も減り続けている。図表1に示す通り、平成4年に若貴ブームにより大相撲人気は急上昇、新弟子検査合格者数も223人に上ったが、それ以降は減少し続けている。平成10年に100人になってからは、増減を繰り返しながらも100人前後を維持してきた。しかし、平成23年には60人、平成24年には56人と、100人を大きく下回る状況が続いている。平成22年に朝青龍がスキャンダルにより角界を追放され、平成23年には八百長問題が発覚し、巡業を中止する異例の事態に陥った。

 

朝青龍と白鵬

朝青龍と白鵬の成績【図表2】朝青龍と白鵬の成績

 朝青龍が去った後、昨年秋場所に日馬富士が横綱に昇進するまで、一人横綱で支え続けた白鵬。誰もが認める立派な横綱である。しかし、振り返れば、朝青龍はさまざまな批判非難があったものの、常にマスコミから注目され続け、大相撲人気の大きな一翼を担っていたのも事実であろう。図表2の通り、二人の成績は、幕内在位、優勝回数、直接対戦成績、どれを取ってもほぼ互角と言える数字が残されている。
 そこで「朝青龍と白鵬のどちらが好きか」というインターネットのアンケート結果(※1)を見る。結果は、朝青龍11票、白鵬23票と、ダブルスコアで白鵬に軍配が上がっていた。次に、それぞれを好きな理由に目を向ける。朝青龍に一票を投じた人の意見を図表3に、白鵬に一票を投じた人の意見を図表4に示す。
※1 http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4381742.html
    http://vote2.ziyu.net/html/hakuasa.html

朝青龍を好きな理由、白鵬を好きな理由

  ご覧の通り、どちらが好きかという得票は、大きく水をあけて白鵬に軍配が上がっていたが、内容を見ると、朝青龍を好きだという肯定的意見が5件、白鵬を否定して朝青龍に投じている(朝青龍は好きではないが白鵬が嫌いだから投じている)意見は0件。逆に、白鵬への肯定的意見は3件なのに対して、朝青龍を否定して白鵬に投じているものが7件もある。つまり、朝青龍と白鵬のどちらが好きかというアンケートにもかかわらず、ほとんど、朝青龍が好きか嫌いかというアンケート結果になっていることがわかる。

 朝青龍を好きな人の意見で最も多いのが「面白い」、白鵬を好きな人の意見で最も多いのが「品格がある」。つまり、朝青龍は面白いので人気もあるが、横綱の品格に欠け、嫌いだという意見がある。白鵬は、品格もあり嫌いではないけれど、面白みに欠けると見られている。誰もが白鵬を認めながらも、朝青龍に魅力を感じていると言えるだろう。こうしたキャラクターのコントラストは、朝青龍と白鵬に限らず、過去から存在する。野球界では、王と長島、桑田と清原、ボクシング界では、薬師寺と辰吉、内藤と亀田兄弟。プロレス界では、ジャイアント馬場とアントニオ猪木などが該当しよう。

 

コンフォートゾーンを出る

コンフォートゾーンを出る そこで、こうしたパーソナル・キャラクターについて考えてみる。あなたのキャラクターは、朝青龍と白鵬どちらのタイプに近いだろうか?

 人は、本能的にコンフォートゾーンから出ようとはしない。コンフォートゾーンとは居心地のいい場所である。そこに留まる以上、居心地はいいが、新しい自分への変化は訪れない。自分をイノベートするためには、この居心地のいい場所を出て、… 続きを読む

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峯 英一郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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ライター・キャリア&ITコンサルタント

IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行なう。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
https://www.facebook.com/mineeii

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