新任営業部長・榊原は業務改革をどのように進めたか(第5回)

プロジェクト合宿でメンバーの意識は変わったか

2013.09.11 Wed連載バックナンバー

 会社が市場から取り残され、このままではまずいと考えているが、変革に向けた第一歩を踏み出すためのヒントが欲しい方、必見。創業38年、従業員数300名の中堅企業で突然営業部を率いることになった新人営業部長・榊原が取り組んだ12ステップの業務改革を紹介する。
 ステップ5では、プロジェクトのキックオフとなる合宿での議論を効率的に進めるため、榊原と鶴井が周到な準備をする。はたして有意義な合宿にすることはできたのか。

プロジェクト合宿でメンバーの意識は変わったか

 

ミニ勉強会で見えてきたこと

 ミニ勉強会の結果、第二営業部のメンバーは3つのグループに分かれることなった。
 一つ目のグループは、課長の鶴井を筆頭に、榊原と共に業務の進め方を見直し、より良い方向を模索したいと考えてくれる人たち。推進派である。
 二つ目のグループは、明らかに榊原の進め方にNoの意思を表明している否定派の人たちで、その代表格が課長の藤代一志や安藤 江梨花だった。彼らは今までの業務の進め方に問題はなく、もし変わる必要があるとすれば、それは第二営業部ではなく、自分たち以外の誰かだと考えていた。一概には言えないが、自分の仕事に自信を持ち、業績も高いメンバーが多いようだ。
 三つ目のグループは、そのどちらにも属さない、物言わぬ人たちだった。当初は課長の鶴井さえも自身の考えを明確に表明していなかったことから考えると、今後、この中立派の人たちはいち早く取り組みに合流してくれる可能性もある。

 

プロジェクト合宿の準備

 榊原としては、今すぐ否定派や中立派のメンバーと議論をして説き伏せ、全員で業務の見直しを進めたいという気持ちが強い。だが、そこをぐっとこらえ、まずは推進派のメンバーとの合宿で活動をスタートさせることに集中した。いずれは、この活動に他のグループのメンバーを巻き込んでいきたいと強く願った。
 すでに年度の下期に入っており、年度末の目標達成に向けて一日でも時間が惜しい時期だった。それだけに、休日を活用してのプロジェクトキックオフ合宿を無駄にせず、今後に向けてプロジェクトとして何をしていくべきなのか、しっかり議論し、意識をあわせていきたい。
 榊原は、プロジェクトにおける議論の進め方をどうすべきか悩み、メンバー中心の議論が効果的であるとの仮説を立てた。フリーディスカッションではなかなか結論が出ないし、また管理者である榊原や鶴井を交えての議論ではメンバーも本音を出しにくいだろう。
 そこで、鶴井にはファシリテーター役(世話役・調整役)に徹してもらうことにした。付箋紙や模造紙といったツールをうまく使い、メンバーの考えを引き出しながらながら議論を進めるのだ。一日という限られた時間で、メンバー同士の合意形成をしながら結論を出したい。鶴井と協力し、忙しい営業活動の合間を縫って合宿の準備を進めた。… 続きを読む

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NTTラーニングシステムズ

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人材コンサルティング部 コンサルティングユニット

「業務変革のスモールスターター」を標榜し、今までの仕事のやり方を変え、自走できる組織作りを支援。事業開始から15周年を迎え、これまでに聞いたお客様の業務変革・人材育成上の課題は2万件を超える。本連載では、弊社が変革をご支援した複数の企業の取り組み事例を組み合わせ、わかりやすい小説仕立てのストーリーを構築した。

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