新任営業部長・榊原は業務改革をどのように進めたか(第4回)

戦略を固めた榊原、スモールスタートに意義を見出す

2013.08.26 Mon連載バックナンバー

 会社が市場から取り残され、このままではまずいと考えているが、変革に向けた第一歩を踏み出すためのヒントが欲しい方、必見。創業38年、従業員数300名の中堅企業で突然営業部を率いることになった新人営業部長・榊原が取り組んだ12ステップの業務改革を紹介する。
 ステップ4では、榊原が部内での戦略を固める。全員で一致団結して、とはいかないが、鶴井ほかの賛同者とともにプロジェクトチームを組織する。

戦略を固めた榊原、スモールスタートに意義を見出す

 

波乱含みのミニ勉強会

 予想通り、現場リーダーである課長層からは一定の抵抗の感触があった。声に出してミニ勉強会に異を唱えた藤代は旗幟鮮明ではあるが、一見するとネガティブに沈黙を守ったもう一人の課長、鶴井はどう考えているのだろうか。是非ミニ勉強会では率直な意見を聞きたいものだ。

 ミニ勉強会は、5回に分けて実施する予定だ。参加者は毎回3名と少人数に絞る。半日間双方向で議論をし、業務のあり方を見直すきっかけを作りたいと考えていた。各担当者の参加予定日は確認済み、あとは当日を待つばかりだ。
だが、第一回目にしてどうも雲行きが怪しくなってきた。急な顧客対応を口実に3名中2名が参加できないというのだ。それでも、急遽参加を表明した課長の鶴井と、担当者の安藤江梨花の二人を相手にミニ勉強会を実施することとなった。

 

社員の率直な反応と思わぬ収穫

 ミニ勉強会の冒頭、榊原は、部のリーダーとして考えていることを述べた。自社を取り巻く市場の分析、自社の強みや弱みの分析を踏まえたあるべき「曙テクノ」像を明らかにし、その上で第二営業部としてどのように全社貢献をすべきかを語った。
 管理本部で仕事をしていた経験がモノを言い、実際のデータを引用して説得力を出せた。ところが、安藤は、第二営業部の貢献部分に関してまず噛み付いた。「今さらご説明いただかなくても社の業績が停滞しているのは知っています。でもそれは、他社に対して付加価値の高い製品を提供できない上に、価格でも不利だからだと思います。営業部とは関係ない問題ではないでしょうか。それよりも、下期に向けて今やるべきは、値引きでどれだけ顧客の要望に応じられるか、社内処理の手間や時間をどれだけ少なくするかだと思います」とそっぽを向かれる始末だった。
 榊原は、半日間じっくりと安藤江梨花に向き合い、真摯に本音で語り合った。だが、安藤の持つ他責感をすべて払拭するには至らなかった。だが、一つだけ思わぬ収穫があった。それは、課長の鶴井の態度だった。

 

榊原の反省とミニ勉強会の仕切りなおし

 ミニ勉強会のあと、少々落ち込む榊原に、鶴井はこう声をかけてきた。
「部長から最初に声掛けがあった時は、安藤と同じように考えました。ですが、… 続きを読む

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NTTラーニングシステムズ

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人材コンサルティング部 コンサルティングユニット

「業務変革のスモールスターター」を標榜し、今までの仕事のやり方を変え、自走できる組織作りを支援。事業開始から15周年を迎え、これまでに聞いたお客様の業務変革・人材育成上の課題は2万件を超える。本連載では、弊社が変革をご支援した複数の企業の取り組み事例を組み合わせ、わかりやすい小説仕立てのストーリーを構築した。

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